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ヘルコニア椎間板注用1.25単位が新発売!どんな薬?効くの?使える人は?

こんにちは!塩だよ!
今日は新発売の椎間板ヘルニアの治療薬「ヘルコニア椎間板注用1.25単位」についてだよ!

塩は幸いにもぎっくり腰くらいしか経験したことが無いけど、身内に椎間板ヘルニアやっている人もいるし病院でヘルニアやっているひとも見ていると本当につらそうだよね!

こういうQOLを上げるような薬はどんどん開発が進めばいいと思うよ!

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「ヘルコニア椎間板注用1.25単位」ってどんな薬?

腰椎椎間板ヘルニア治療薬で、一般名はコンドリアーゼっていうよ!
薬剤師の人はわかりやすい名前だなー、とか、コンドロイチンがからんでいるのかなって思うよね。

最近巷ではコンドロイチン系を否定する論文が凄く出ていて、今更コンドロイチン?って思うよね。
今ドラッグストアの中でもコンドロイチンは徐々に撤退している感じもするしね。塩はドラッグストア勤務じゃないから実情は知らないけどね!

ちなみにこの薬は昨日発売だよ!

 

椎間板ヘルニアってどんな病気なの?

 いわずもがな、腰が痛くて辛い病気だよね。これで悩んでいる人はたくさんいると思うけどなかなか根治が難しい病気だよ。
でもちろんこの薬は病気の改善の補助でしか無くて、相変わらず根治は手術とかそういう麻酔を使う必要が出てくることをしないといけないんだけど、選択肢が増えてきているのは嬉しいよね!

 

「ヘルニア」って気軽に読んでいるけど実際には腰椎椎間板ヘルニアって言うよ。
案外発症する年齢は若くて20~40歳代によく発症することが多いんだって。

 

背中に背骨や脊髄があるんだけど、その中の管(脊柱管)の内に飛び出してしまったり飛び出ている腰椎の椎間板の組織(ヘルニアって言うよ)が神経の根っこを圧迫して、本当に辛い強い足の痛みとかしびれみたいな神経の症状を引き起こしてしまう病気だよ。

 

もちろんヘルニアっていう病気はひとくくりに出来なくて、ヘルニアの状態と背骨の後ろに縦に走っている靱帯の状態によって分類されるよ。


背中に髄核っていう筋みたいなモノがあるんだけど、それが線維輪っていう所を飛び出してない膨隆・突出型っていうヘルニアと、髄核が線維輪を越えて飛び出しているけども、後ろの縦に走っている靱帯を飛び出していない“後縦靱帯下脱出型”、髄核が後ろの縦の靱帯を飛び出している“経後縦靱帯脱出型”、飛び出した髄核がさらに母髄核っていう場所から離れてしまっている“遊離脱出型”っていうタイプがあるよ。

 

椎間板ヘルニアはどうやって治すの?

大きく分けて保存療法と、手術療法に分けられるよ。


保存療法は安静にしたりNSAIDSとか痛み止めを使ったりすることだよ。今回のヘルコニア椎間板注射用1.25単位もその中に入るね。


ほとんどの場合はこの保存療法で3ヶ月以内に軽快していくことが多いよ。


それでもなかなか治らない場合には神経を圧迫しているヘルニアを取り出してしまう手術療法が行われるけど背中の手術だから全身麻酔をしないといけないよ。もちろん体を切ってしまうからそれによるリスクもあるよね。

 

ヘルコニア椎間板注射用1.25単位ってヘルニア治療のなかでどんな位置づけなの?

ヘルニコアは日本で初めて椎間板の中に直接注射するタイプの腰椎椎間板ヘルニア治療薬だよ。


これまでの保存治療で十分に効果や改善が得られなかった後縦靱帯下脱出型の腰椎椎間板ヘルニアが適応になるよ。
今後たくさん使われて需要が出てきたり、研究が進んて来たらこれ以外の型のヘルニアに対しても使えるようになるかもね。

 

この薬は椎間板の中に直接注射するタイプの薬だから手術よりも体に傷をつけたり出血のリスクが少ないところがメリットだよ。
だから椎間板ヘルニアの原因に対する治療(姑息治療じゃなくて)に関して新しい選択肢になるね。


位置づけとしては「まず保存的治療をする」→「ヘルコニアか手術治療を考える」っていう感じかな。

 

ヘルコニアってなんで効くの??

これはちょっと専門的な話になるけど、脊髄の核の主成分がプロテオグリカンっていうものでできているんだ。


そのプロテオグリカンを作っているグリコサミノグリカン(主にコンドロイチン硫酸っていうもの)だけを狙って分解して、プロテオグリカンの水を保つ能力を低下させるんだよ。


だから椎間板の中の圧力が低下してヘルニアによる神経の根っこの圧迫が軽くなるんだ。


この圧迫が軽くなると痛みとかしびれが改善するんだよ。

ヘルコニアが使えない人っているの?

残念ながらいるよ~。


添付文書に乗っているんだけど「20歳未満の患者に対する有効性及び安全性は確立されていない。」ってこと。未成年は使えないんだね。お酒みたいだね。


それに加えて、「成長期の患者では、腰椎不安定性を誘発するおそれや椎体の伸長が阻害されるおそれがあるため、「投与の可否を慎重に判断するとともに、投与を行った場合には、患者の状態を慎重に観察すること。」っていうことも書かれているよ。

 

あとどの薬にも書かれていることかもしれないけどこんなことも書かれているよ。


「本剤の投与は、腰椎椎間板ヘルニアの診断及び治療に十分な知識・経験を持つ医師のもとで行うこと。また、椎間板穿刺に熟達した医師が投与すること。」

だから「20歳以上で、可能であれば成長期じゃなくて、しっかり投与後の状態を観察できる施設で、椎間板ヘルニアや椎間板穿刺に詳しい医者がいるところ」じゃないと使えないみたいだね。

 

でもこれくらいのしばりならまぁ緩いほうじゃないのかな?って塩は思うけどね。

じゃね。

 

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