薬剤師は伝えたい!

今日から使える情報をあなたに。

【記録が大事な理由】:医療従事者が記録を怠ると大変なことになる!?

こんにちは、Ph.塩です。

 

今回は「記録の大事さ」です。

 

堅苦しそうでおもしろくなさそうな話題ですが、ところがどっこい、医療従事者にとっては死活問題な話題です。

 

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とにかく書きまくれ!とは言いませんが、広い意味で記録をしていくことは様々な方向へ布石になります。

 

今回はそんな「記録」について書いていきます。

 

ちなみに電子カルテを使用している前提で書きます。逆に紙カルテの時代や施設は私は知らないです笑

 

目次:

1.医療の仕事は半分が記録と言っても良い

2.特殊な記録もあります

 

1.医療の仕事は半分が記録と言ってもいい

 

病院で医療従事者が書いている記録に関しては以下の種類があります。

 

・医師記録
・看護師記録
・薬剤師記録
・カンファレンス記録
・その他コメディカル記録(薬剤師記録もここに入ります)
・栄養の記録
・チーム医療の記録
・サマリ記録

 

などなど...めっちゃあるんです。むしろ無限大にあります。


病院で医師、看護師、薬剤師、リハビリテーションの人、事務の人などとしゃべったあなた!それはしっかりカルテに記録されていますのでご注意を笑

 

今回はその中でも薬剤師記録について触れていきます。

 

薬剤師記録は書き手はもちろん薬剤師です。この記録は病院内のスタッフなら誰でも閲覧することが出来ます。

 

例えば薬剤師が何か患者さんに服薬指導をしたとしましょう。

 

その場合はその指導した内容、患者さんの反応、理解度、今後の方針、治療に対する患者さんの不安や疑問、それに対する薬剤師の返答、薬剤師なりの今後の分析などなどを書く必要があります。

 

逆にここで薬剤師記録を書いていないと他の医療従事者が薬剤師記録を見たときに「あれ?薬剤師が服薬指導をしていないぞ、この患者さんはどうやって薬の事を理解しているのかな?」と不思議に思うのです。


他にも「この患者さんがどうやってこの薬に対して考えているんだろう?」とか、「患者さんは今後薬を飲んでいけるんだろうか?」とかそう言った事がわからなくなります。

 

また、我々の医療行為には「点数」という形でお金が発生しています。サービス業ですからね。


このサービスに対してお金を請求する証拠として記録が必須になるのです。この記録に関しては時折監査が入りますので、そのときにいい加減なことをしていると病院自体の機能を疑われます。

 

さらにさらに、患者さんが薬を飲み間違えて副作用が強く出てしまい、更にそのことについて「なぜこんな危険な薬を出したんだ」とお怒りだとします。


その場合にも薬剤師が「何をどれだけ、いつ、どうやって飲むか」と言うことを指導した記録をひっくり返して全て見ていくことになります。

 

薬剤師がしかるべき説明をしていて患者さんが正しく服用していたのに副作用が起こったという事がわかれば薬の副作用が問題であり、被害救済制度の適応やメーカーの連絡を考慮します。
薬剤師が説明した内容に問題があればそれは薬剤師の問題です。
薬剤師がしかるべき説明をしていたのに患者さんがしっかり飲んでいなかったら、それは患者さんの責任であるということになります。

 

このように、問題に対しての判断基準がすべて薬剤師の記録が起点となりますので、記録がなければ「言った、言わない」の問題で揉める可能性が非常に高くなります。

 

これは薬剤師記録に限ったことではなく、様々なリスクを考えて色んな場所への配慮も含めて記録というのはとても大事なんですね。

 

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2.特殊な記録もあります

 

医療ミスというのは恐ろしいですね。人の命に直結する仕事ですから医療ミスというのはあってはならない事です。

 

でも、どうしても人間がやることです。体調もあるでしょうし、忙しいときなどはいつも100%目の前の仕事に注力できるかといわれると正直常に行うことは不可能でしょう。

 

その中で、どうしてもミスが出ます。ミスが出るまで事態が進行しなくても「ミスになりそうだった」という事もあります。

 

日々の業務の中でこういう事が起こった場合に、それも「記録」として残し、今後そう言うことが起こらないように蓄積させて他のスタッフにフィードバックさせるという仕組みが病院にはあります。

 

もちろん、ミスをしたことを責める仕組みではないのでミスを犯した本人の名前は伏せられて公表されますが、そういったミスを起こした場合にはそのミスの記録を本人が書く必要もあります。

 

これを患者に被害が無かった場合「インシデント記録」と呼び、患者に被害があったり高額な損害があった場合には「アクシデント記録」という分類で処理していきます。

 

このように直接患者さんに対する記録でなくても院内スタッフにしか向けられていない記録も存在します。

 

患者さんから見た医療スタッフの善し悪しというのはその人の人柄だったり見た目だったりするかもしれませんが、医療スタッフからしたら「仕事が出来る」という用件の一つに「良い記録を手早く書ける」ということも入っていると思います。

 

これから医療従事者を目指す方は是非ともブラインドタッチを習得しておきましょう笑

 

 

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