薬剤師は伝えたい!

今日から使える情報をあなたに。

【アルコールは毒?】:少量でもお酒は体に悪いのか?

こんにちは!Ph.塩です。
 
今回は「アルコールは毒?」です。
 
みなさん、お酒は好きですか?
 
夏のビールの時期が終わると、秋の夜空を見ながらのんびり飲むお酒に切り替わりますね。
 
年が暮れれば忘年会、年が開ければ新年会、そして送別会に歓迎会と、我々はお酒を飲むタイミングは意外と多いものです。
 
「酒が飲める酒が飲める酒が飲めるぞ~」のあの歌は本当に言い得て妙な歌詞だと思います笑
 
ちなみに塩は一口で顔が赤みを通り越して土色になるので、周りが焦って止めてくれます。
 
わたしのような顔が赤くなるタイプは無理に薦められなくて得ですね笑
 
さてさて、近頃お酒好きの人達に悲しいお知らせがありました。
 
なんと「少量のお酒でも病気のリスクを上げる」という報告です。
 
これはどういうことなのでしょうか?少量のお酒は百薬の長ではなかったのではないでしょうか?
 
その真偽のほどをご紹介して行きたいと思います。
 
目次.
1.少量のお酒でも飲んじゃダメ?
2.正直言って自己責任ではないか?
3.アルコールは毒?まとめ

 

 
1.少量のお酒でも飲んじゃダメ?
 
この少量でもアルコール摂取は推奨されないという根拠は以下のようになります。
 
7月10日、医学誌「The BMJ」にてペンシルベニア大学医学部やロンドン大学を中心とする研究団は、軽度から中程度の飲酒でも心臓病や高血圧などのリスクが高まるとする研究結果を発表した。
 
この研究は、以前にアルコールと心循環系疾患の関係を調べた50以上の研究を再分析する形で行われた。
 
今回発表された研究結果によると、アルコール摂取量を抑えるとされる特別な遺伝子を持っている人の方が、心循環系疾患にかかるリスクが少ないという。
 
さらに、週平均で約17%アルコール摂取量が低い人は、平均して約10%心疾患にかかるリスクが低く、さらに血圧やBMI指数も低かった。
 
今回の研究の共同代表者であり、ペンシルベニア大学教授のMichael Holmes氏は、今回の研究でアルコールが心疾患リスクなどの面でネガティブな影響しか持たないと明らかになったことは、われわれの生活にも影響を与えるため、非常に重要だと述べている。
 
 
この報告はもう「お酒は少量でもネガティブな影響しかない」と言い切ってしまっていますね。
 
昔からお酒は大量に飲まなければ逆に体にいいと言われてきました。
 
確かに、体を温めてくれますし、血行が良くなった感じがします。しかも精神的にも楽しくなりますし、なんだか体に良さそうな感じがしますよね。
 
それはお酒好きの言い逃れに過ぎなかったのでしょうか?笑 
 
しかも今回これだけはっきりと否定されてしまうとなんだか逆に釈然としない方もいらっしゃるでしょう。
 
「そりゃ…肝臓に負担かけてるかもしれないけど…」とか、「そんなこと言われても飲みたい…」なんて声が聞こえてきそうです。
 
むしろ「何があっても知らない!私は飲むぞ!」という漢気溢れた真の酒好きもいるかもしれません。
 
私はお酒はほぼ飲めないのでお酒好きを擁護するつもりはありませんが、本当にお酒は体に悪いのでしょうか??
 
 
2.正直言って、自己責任ではないか?
 
今、日本の平均寿命は男性が80.79歳、女性が87.05歳で世界トップクラスです。(2015年の統計)
 
素晴らしいですよね、是非とも健康にここまで長生きしたいものです。
 
そんな平均年齢を牽引している80台後半、90台の方々が若かりし頃、日本は戦後からの高度経済成長期にありました。
 
今でこそ危険性が叫ばれているタバコのパッケージにも今のような注意喚起なぞかいておらず、アスベストもガンガン使いながら経済成長のために燃料を燃やしてパワフルに時代が回った昭和時代です。
 
当然お酒も今ほど危険性の事は言われず、飲めない奴は男じゃないとかそう言った根性論も横行していた時代です。
 
そんな方々が、今現在平均年齢を伸ばしているのです。
 
そうして考えると正直不摂生をしても死なない人は死なないし、健康に気を遣っても病気になる人もいる、と考えるのが妥当なんじゃないでしょうか?
 
もちろん、平均寿命は健康寿命と異なり、90前後の方々が全員健康で生き生きと暮らしているわけではないかもしれません。
 
また今現在平均寿命を伸ばしている人は健康に気を遣って生きて来た人ばかりである可能性もあります。
 
しかし、酒がある人生とない人生、どちらが幸せなのか、ということもその人固有の価値観でもあるでしょう。
 
酒が飲みたくてイライラしたり、みんなでワイワイできないのもストレスでしょうし、酒を飲んでもし周りに迷惑をかけたりお財布事情を圧迫したりするのも問題です。
 
現代は色んなデータや情報が飛び交っていますが、その中で何を信じるのかも自分で決めながら、その信じた事に責任を持つという時代なのかもしれません。
 
3.アルコールは毒?のまとめ
 
少なくともお酒を飲んで明日明後日死ぬわけではありません。
 
お酒によって血圧が上がって、心臓や腎臓に負担がかかったりお酒の糖で血糖値が上がってきたりして徐々に内臓が悲鳴を上げていくことで体にダメージが与えられます。
 
お酒を飲むことは決して悪いことではないと思います。
誰だって美味しいものは辞めたくないでしょう。
 
しかし、その裏で血圧や体脂肪、血糖値が変化しているかもしれないことも頭の片隅においておき、運動を心がけたり食事は野菜多めにしたりして対策して行くことも健康寿命を伸ばす上で大事なのではないでしょうか。
 
逆に言えばお酒を飲まない私はラーメンが大好きなのですが、ラーメンばかり食べていればいつか痛い目を合うかもしれません。
 
前述でも書きましたが、情報を取捨選択しながら自分の行動に責任を持つことが大事なのかもしれませんね。
 
 

にほんブログ村