薬剤師は伝えたい!

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【ハロウィン】お菓子と一緒に覚せい剤はいかが?アメリカでの事件とは。

こんにちは!Ph.塩です。
 
今回は「恐怖のハロウィン Part②」です。

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著作者:Anders Ruff Custom Designs
 
みなさん、今年のハロウィンは楽しみましたか?
 
経済効果もバレンタインデーを超えたと言われてますし、ここ数年で凄い勢いで浸透していますよね。
 
自分も大学生の時にはみんなで仮装して街を歩いた覚えがありますがここまでの規模ではなかったと思います。なんとなく子供が仮装して親と一緒に歩いていることはありましたが親世代も一緒に楽しめるってのもいいことですよね。
 
コスプレして行けばパフェを貰えるカフェもあったりして、ナウなヤングのアベックには口実も実利もあって最高の企画だと思います。
 
「パフェ食べに行こうよ!なんかイベントやってるらしいよ、コスプレすればタダだって!(へっへっへ、彼女のコスプレ姿も見られるぞ!)」みたいな気持で男は誘えますし、「いいね、パフェ食べに行こうよ!コスプレは恥ずかしいけどちょっとやってみようかな(パフェも食べられるし、自撮りもコスプレしてるっていう理由でやりやすいぜ!)」っていう女の子の心境も兼ね揃えていますね。
 
これには絶食系男子も思わずbreak  fastなのではないでしょうか。
 
…はい、深夜のテンションで書くとこういう文章も平気で書いてしまいますね。
 
うちのトイレのくまモンにはジャックオーランタンの覆面を被せて太った色黒のコスプレおっさんにしていましたが、そろそろクリスマスの帽子を買ってやらないといけないなぁ…
 
さて、以前に2015年にカナダで向精神薬入りお菓子が配布された事故を紹介しました。
これはあくまでヒューマンエラーでしたが、今回は「事件」の紹介です。
 
なんと、覚醒剤とお菓子が一緒に子どもに渡されたという事件が2014年にアメリカで起こっています。最も渡されてはいけない区分の薬がどうしてわたってしまったのでしょうか?
 
お菓子と一緒に覚醒剤もどうぞ?

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画像著作者 Skley
アメリカ:ロイターは、カリフォルニア州サンフランシスコ近郊で、10月31日のハロウィンの祭りの時に8歳の女の子が近所を回って集めたお菓子の中に、覚せい剤が入っていたと報じています。
 
その女の子はハロウィンの夜に近所の家を幾つか訪ねてお菓子をもらってまわっていたそうです。
 
後日、女の子の父親がお菓子以外に怪しい粉の入った袋を見つけて連絡をしたそうです。
 
調査によると粉末は覚醒剤であるメタンフェタミンだとわかり、警察はどこの家で女の子が貰ってきたものなのかを調査しているそうです。
 
このブログは事件推理のブログではないですが、次の可能性を考えてしまいました。
 
1.普通にイタズラor間違って麻薬常習犯の近所の人が渡してしまった
 
2.処分に困った近所もしくは身内の犯人が子供に渡して有耶無耶にしようとしてる
 
3.この女の子の家族が麻薬を黙ってやっていて、娘と父親がお菓子のそばにあった粉を発見して近所の人から貰ったと勘違いしている。
 
女の子の父親も粉、というだけでなぜメタンフェタミンだとわかったのでしょうね。粉の香りに覚えがあったのでしょうか?独特の異臭があったとしてもそれがメタンフェタミンのような麻薬系の粉だとはコナン君でもない限りわからないと思います。
 
少なくともこの女の子が麻薬を飲んでしまうことなく事前に発見されたことはよかったですね。
 
そろそろ薬剤師のブログらしくメタンフェタミンに関して軽く解説をしますね笑
 
メタンフェタミンは「ヒロポン」、「シャブ」なんて言い方をすれば聞いたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
 
強い中枢興奮作用や精神依存、薬剤耐性に繋がり、そのまま犯罪行為を犯す可能性が高いため、日本でも覚せい剤取締法によって覚醒剤に指定されています。
 
ダメ、ゼッタイな薬なんです。
 
覚醒剤の危険性があまり知られていなかった第二次世界大戦のあたりで兵士の士気をあげたり疲労を回復するために世界的に使用されたそうですが、いまやアメリカでもその入手のしやすさと危険度から「最も危険な薬」とされて厳しく取り締まっています。
 
たま〜に高齢の患者さんとお話をするとヒロポンを昔飲んでいたという方も見えますね。
「おたくもやってる?」って言われたことがありますが冗談にも「おぅ、やってるやってる」なんて言えませんね。
 
製造する時に隠すことの出来ないほどの独特の臭いが発生し、狭い日本ではすぐに異臭が広がるために密造不可能だと言われています。
 
安全キャビネットでバイオハザードにしてやれば作れるのかな?作らないですけど。
 
そんなメタンフェタミンが渡されたということで当時のアメリカでは恐怖のハロウィンとなったわけですが、日本でもここまでハロウィンのお祭りの規模が大きくなってこればいずれ何かしら事件が起こるのではないでしょうか?
 
今年も渋谷のハロウィンでは警察の方が大勢出動して安全を守ってくれましたが、これからは犯罪も高度で多様化していきますので一人一人が強い意識を持つ必要がありそうですね。
 
麻薬はダメ、ゼッタイ。ですよ!