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【ハロウイン】:薬入りのキャンディはいかが?カナダで起こった薬にまつわるハロウインの事件とは

こんにちは!Ph.塩です。

今回は「恐怖のハロウィン」です。

 

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画像著者: New Brunswick Tourism

 

 

 

 

世間はハロウィン真っ盛りですね。うちでもトイレに住んでいるくまモンぬいぐるみにジャックオーランタンをかぶせてただの太った色黒のコスプレおっさんのような姿にさせています。

 

9月上旬くらいから、街はハロウィーン色が濃くなっています。日本では年末商戦前のイベントとして盛り上げようという商業界の意向もあってか、年々その傾向が強まってきているように感じますね。

 

ハロウィンは古代ケルト起源で、秋の収穫を祝い悪霊を追い出すための祭りです。夜には怪物に仮装した子どもたちが近所を回り菓子をもらう」というイベントですがなかなか物騒な世の中ですからジョークがジョークで済まないこともありますね。


銃社会のアメリカでは「トリックオアトリート!」と扉を開けた子が不審者だと間違われて撃たれるという事件も起こっています。

 

日本ではインターホン鳴らして「こんばんは!トリックオアトリートです〜」なんてやればいいのかもしれませんがどうも様にならないですね。

 

やはり扉をバーン!と開けて元気良く叫んで欲しいです。

 

元気良く「お菓子をくれないといたずらするぞ!」なんて言われたらめちゃくちゃ可愛いですよね。

 

「別にいたずらしてもいいよ。」とか言って困らせてみたい気もしますが、泣く可能性を考えると素直に言うこと聞いた方がいいかもしれません。

 

あ、扉開けて急に泣くこと自体がいたずらなのかな。

 

今日はそんな恐怖の(?)ハロウィンでジョークにならない薬絡みの事件を一つご紹介します。

 

向精神薬入りのお菓子はいかが?

 

2015年10月31日のカナダのCBC newsオンライン版に掲載された記事「Trick-or-treaters accidentally given bipolar meds at Quebec store」では、薬局にお菓子をもらいに来た子どもに、間違えて双極性障害治療薬入りの包みを配ってしまうという事故を報道しています。

 

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画像著作者youtodesign.com

 

なんでも事件の経緯は


・息子の双極性障害治療薬の調剤を受けて帰ろうとした母親が、薬局を出る際に薬を落としてしまった
・落とした薬を薬局にいた他の人が拾い、カウンターにあったキャンディー入りのカゴの横に置いた
・ブリスター入りの薬が、従業員の手によってカゴの中のキャンディーと混ぜられてしまった
・trick or treat!と薬局に来たこども達に配られてしまった。

 

という形だそうです。

 

薬とキャンディー、にていますよね...


それと双極性障害の薬や向精神薬はあえて色づけしている薬も多く、キャンディーにさらに似通っていた可能性もあります。

 

それにしても偶然が偶然を呼んだとはいえ、こども達に「お菓子だよ」と言いながら薬を配るというのはなかなか恐ろしいことですよね。


大人ならいざ知らず、体格の小さいこどもに薬を配ってしまったことはかなり危険なことでしょう。

 

 CBC newsの記事では、「配られた錠剤は振戦や吐き気、眠気などの軽度の副作用が生じ得るが、危険なものではない」という警察のコメントも併せて紹介されていました。


もちろん、警察のコメントは世間の騒動を考えた上でのコメントであり、実際に飲んだものがキャンディだろうと薬だろうと体調不良を訴えたこどもが現れれば薬局は責任をとることになったでしょう。

 

誤飲事件を起こしてしまえば良かれと思って行った行動も訴訟問題に発展する場合があります。


病院内ではあまりそういったハロウインイベントなどは行うことが少ないですが、ハロウイン用の装飾などを施している薬局さんは飴などを配るときには特に注意が必要ですね。


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