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【不妊治療】:国内初の不妊治療向け医療保険が生まれる!不妊治療の種類の紹介を体験談を踏まえて紹介。

こんにちは!Ph.塩です。

今回は「不妊治療」です。

平成27年11月に政府は出生率改善の対策のために不妊治療支援の拡大を宣言しました。

またそれに追随して、平成28年2月に金融庁は「不妊治療費を賄う保険」の発売を解禁する方針を発表しています。


つまり不妊治療に対する保険が生まれ始めています。


実は塩(私)の奥さんも不妊治療を受けていました。不妊治療というのは長く、暗い、先の見えない道をふらふらと歩くようなものです。

友人からのおめでた報告メールをみて素直に喜べず、時には涙してしまうなんてことになるほどに精神的に追い込まれることもあるでしょう。

そんなときに旦那さんもどうしたらよいか分からず、ただ慰めることしかできません。かける言葉もみつけにくいでしょう。

そんなつらく苦しい不妊治療に、「保険」というものはどんな効果をもたらしてくれるのでしょう。

不妊治療にどういったものがあるのかということも私の体験談も踏まえながら書いていきます。

 

目次:
1.不妊治療と塩(私)について
2.不妊治療の種類って何があるの?
3.病院選びのポイント
4.不妊治療の平均費用
5.国内初の女性向け医療保険
6.不妊治療まとめ

 

1.不妊治療と塩(私)について


塩は恥ずかしながら結婚して子供の話が出てくるまで不妊治療の「ふ」の字もわかっていませんでした。

正直、不妊治療って生理周期に合わせて性交することではないの?なんてくらいで、生理周期もいつがタイミング的に良くて、そのタイミングもどのようにはかればいいのかなんてことは全くわかっていなかったのが正直なところです。

結婚前や結婚直後の男って、こんなものです....スミマセン

ですが、もしパートナーと子供をつくろう、という話になればそのままじゃいけません。

最近はよく言われるようになりましたが不妊の原因は男性側にも大いにあるのです。

それは精子の運動性や、濃度、酸性度などの体の問題だけではなく、精神的に奥さんを支えていくことも含めて重要な役割を男性も担っていると考えた方がよいでしょう。


2.不妊治療の種類ってなにがあるの?


妊娠を望んでいるのにもかかわらず、1年以上妊娠できない場合を不妊といいます。
一般的に2年以上妊娠できない場合に不妊治療に踏み切る夫婦が多いです。

ですがこれはあくまでも一般的な話。

結婚してもうすぐ30歳!子供がほしい!だとか、さまざまな事情があるでしょう。
また周囲の友達がどんどんおめでた報告や出産報告をしてきてくれると非常に焦る気持ちも出てくると思います。

個人的には不妊治療に関しては取り組むことに早すぎることも遅すぎることもないとは思っています。

不妊治療は
問診→内診や各種検査→タイミング法→人工授精→体外受精→顕微受精という順番で進んでいきます。

問診については自分の意思や希望を恥ずかしがらずしっかりと伝え、不妊治療の費用や治療の流れ、今後の自分の計画を先生とすり合わせながら行っていきましょう。


不明な点や保険などの事柄についてはこの時にはっきりさせておくべきです。

また先生との話し合いだけではなくパートナーとの相談事項もあると思いますので、ここはなかなか気を遣うところですね。


本来パートナーと二人で子供を作ることなので、相談することに気を遣うこと自体がおかしいのですが、ハッキリ言って男性はこういった話はとても苦手です。

正直、逃げ腰の男性が多いでしょう。もしくは「お前にまかせる」とか。

もちろんこんなことは言語道断です。

 

言語道断なのですが、不妊治療に関して知らない男性や知ろうとしない男性を思いっきり叱ったり、怒ったりすると逆効果です。
本当にばからしいかもしれませんが、色々な男の人がいますから、時には手のひらで転がすことも重要なのかもしれません。

また内診や各種検査では女性の子宮の調子を見てもらいます。


よくベッドにたとえられており、このベッドがふかふかであればある程受精しやすいといわれています。

ここは女性の精神状況も非常に影響しており、強いストレスや疲れにさらされている場合にはなかなかベッドはふかふかにはなってくれません。


不妊治療に関してパートナーともめていたり、不妊治療自体に焦りを感じているとこれもストレスとなり子宮の調子はよくなっていきません。

非常にナイーブで難しい問題なのですが、なるべくリラックスし、ストレスを感じない環境を作ることが重要です。


ちなみに私の場合は奥さんに仕事をパートになってもらい、扶養に入ってもらいました。それもそれで一生懸命やっている仕事を中途半端な状態にしなければいけないという覚悟が奥さんにはあったと思いますが、それよりも大事にしたいものが子作りだという話し合いになり結果としてそうなりました。ちなみに完全に仕事をやめなかったのは復帰したいという気持ちが強かったからです。このように取捨選択をしていくことも大事でしょう。

なにがリラックスでなにがストレスフリーなのかは人によると思いますが、まずはパートナーとの話し合いだと思います。
話し合うことで自分でもわかっていなかった本当に「自分にとって大事なもの」というものが見えてくるかもしれません。

タイミング法はその名の通り生理周期に合わせて性交をすることです。


男性の精子に問題がない場合(私は市民病院の泌尿器科で精子をチェックしました)排卵のタイミングに合わせて性交を行い妊娠の確率を高めるものです。
ここでよくある話なのですが、タイミングをはかるあまりに性交が義務的になることが問題です。

男性はわがままでロマンティストですから、子供を考えた性交よりも自分の快楽や希望をかなえる性交を求めることが多いです。
もちろん女性も楽しみながら行っているとは思いますが、自分の体のことである女性にとって子作りとはそういった事はある程度卒業していて、旦那さんとの共同作業としてとらえる方も多いでしょう。

このあたりの意識のずれが時にはけんかに発展してしまうこともあるかもしれません。

コミュニケーションの問題ですが、女性側もあまりに義務的な、子供のためだけを考えた性交に対する発言を控えること、男性側もそんな子供がほしくて頑張ってくれている女性を応援するような言動、行動をこころがけること(また、その努力を知ること)がタイミング法の注意点ではないでしょうか?

3.病院選びのポイント


不妊治療は経験するとその辛さがわかります。


冒頭でもかきましたが、長い暗い、先の見えない道をひたすら歩いているような感覚になってきます。


特に女性側からし最も自分がたらそれはさらに辛いことで、世界で最も自分が辛い思いをしているような感覚になってくるでしょう。

そんなときにパートナーと手をつないで二人三脚を行うことが大事ですが、それに加えて自分が納得できるような治療法や、信頼できるスタッフの揃っている病院を選ぶことが大事になってきます。

他にも産婦人科では待合室で子供や妊婦さんもいるためにその姿を見ることが辛いという思いに駆られることもあるでしょう。


そんなときには婦人科や不妊専門病院に通院することをお勧めします。


また不妊専門の病院では設備が整った場所が多く、早期の治療を希望する場合にも適していると思います。

他にも不妊治療はマラソンのようなもので、長い通院生活を強いられることもあります。


常に車を使ってスイスイ通えればいいのですが、日中は車は旦那さんが使っていたり、道が混んでいたりするととても手間になってきます。


したがって不妊治療を行う医療施設は近ければ近いほどいいでしょう。

しかしアクセスの良さというのは二次的な問題点であり、最も大事なのはDrやスタッフとの相性だとは私は思っています。

4.不妊治療の平均費用


タイミング法はおよそ1万円以内(1周期分)になります。

 

人工授精はおよそ3万円以内(1周期分)です

 

体外受精はおよそ60万円以内(1周期分)です。

 

このあたりから自費になるので経済的な負担は大きいですね。費用にもばらつきがあるのでよく相談しておきましょう。

 

顕微受精はおよそ60万円以内(1周期分)です。

これは精子本来の力ではなく顕微鏡をもちいてガラス管を使って人工的に授精をさせる方法です。

このように段階的に受診費用はかさんできます。他にも交通費だったり、お薬が出れば薬代などの料金がかさむためなかなかにかかってきます。


また高度な治療になればなるほどお金はかさんできますので、妊娠中、出産後の出費の事を考えるとなるべく安くおさめておきたいですよね。

5.国内初の女性向け医療保険


日本生命が2016年10月2日より体外受精などの不妊治療を対象とした保険を発売することを発表しています。


これは国内初でありいままでにない保険のタイプでした。

日本生命の発表しているプランは、契約をした後に2年以上過ぎてから不妊治療を受けた場合給付金が受けられるというものです。


さらに不妊治療を受けた場合の給付金の他にも出産時の給付金、三大疾病の保障、満期での一時金などのもついており、まさに妊娠、出産、女性のための保険の商品と言えるでしょう。

ただし、注意点があります。


対象年齢は16歳~40歳であり、卵子の凍結保存のみを目的にした採卵は対象外であったり、細かい内容が設定されているので気になった方は病院や保険屋さんでしっかり話を聞くようにしましょう。

保険の加入は契約後2年以降の不妊治療を前提としているのでかなり将来性を見据える必要がありそうです。


現在不妊治療を行っている方は加入ができませんので、これを読んでいる方はがっかりされる方もいらっしゃるかもしれません。

ですが行政の方も少子高齢化社会の中で不妊治療が夫婦の負担になっている現状を重くみており、助成金の方も充実させる動きが活発化しているのでそのあたりをチェックしていくことがとても大事でしょう。


6.不妊治療まとめ


いかがでしたでしょうか?不妊治療に対して保険商品を売り出すことを良しとした金融庁の思いとしては、ぜひとも皆さんに子供をつくって育ててほしいという願いが込められていると思います。


今後助成金が出ることが決定したり、生まれた後でも補助金などが出たりするようになる可能性は高いと思いますので、随時チェックしていきましょう。

また私の不妊治療に対する体験談も何かの足しになればと思います。
不妊治療を頑張っている奥さん、旦那さん、あきらめずに頑張っていきましょう。