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【損失回避】:心理学は日常生活でも使える??

 

こんにちは!ph.塩です。


以前、ハロー効果について書いたところアクセス数がなかなか伸びました。

 

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多くの方が共感できる内容であり、また日常生活に結びつきが強い内容だったからかもしれません。

 

心理学の世界では日常生活で当たり前にやっていることに対しても名前をつけてることもありますので、中には今更大袈裟に取り上げなくても日々やっているよ、という方もいるかもしれませんね。

 


ですが、心理学の話を聞いて、「あるある!」と思う方は自分だけがそう言った思いにとらわれているわけではない事も分かるので安心するところも少しはあるのではないでしょうか。

 


そういった安心を得たり、当たり前に日々やっている自分の行動を見直してみるのには丁度いいのかもしれません。

 


そういうことで、今回は「損失回避」という言葉について触れたいと思います。

 

これはハロー効果よりももっと日常的に感じることかもしれませんよ。

 

目次:

1.損失回避とは?

2.人間は欲深い生き物?

3.損失回避を利用した行動とは?

 

1.損失回避とは?

 

損失とは文字通り自分にとって不利益になることをさします。

 

この場合の損失はなんでも良くて、お金を失った、物を失った、機会を失ったなど、「ちぇ!」と思うことならなんでもいいんですね。

 

それを「回避」するわけですから、要するに「失わない」ということです

 

失うはずの事を失わなかったのですから嬉しいはずですよね。よかったよかったとなるわけです。

 

しかしどうでしょう。皆さんの心の中には「もやっ」とするものが残る事が多いのではないでしょうか。

 

例えば...
10万円失ったと思ってたらかえってきた。
無くしたと思ってた物が発見された。

 

などなど。

 

これらのことはお金や物が帰ってきた喜びと比べて無くしたときの悲しみの方が遙かに大きいのではないでしょうか?


そしてお金や物が帰ってきた喜びで無くしたときの悲しみを埋め尽くす事は出来ないと思います。

 

このように「損失」と「利益」が同じ価値である場合、損失の方が大きく感じる、というのが「損失回避」と言います。

 

他にも、もらえる予定だったモノがもらえなかったときに損した気持ちになることもありませんか?

 

例えば...
ビンゴゲームで、あと一つ当たれば景品がもらえたのに!
あと少し数字が違えばくじがあたったのに!

 

こんな時、惜しくても大はずれでも、外れは外れです。何ももらえないことに変わりはありません。


なのに、惜しかったときには何か損した気持ちになりませんか?

 

これも損失が大きく感じる「損失回避」のうちに入ります。

 

2.人間は欲深い生き物?

 

実は損失回避という心理的動きには以下の様な側面もあります。

 

「人間は利益を積み重ねるほど、その利益に対して喜びを感じなくなる。」

 

これは慣れとも言えるかもしれませんが、損失回避の中の一つです。

 

会社の利益がどんどん上がっていっても同じ成長率だと満足しなくなったり、学校の成績が上がっていっても40点が60点になる喜びよりも60点が80点になる喜びのほうが少ないと言われています。

 

また人間関係でも、モテモテの人が色んな人からプレゼントを受けた場合、プレゼント一つ一つの喜びは少なくなります。


逆に一人の人から誕生日プレゼントをもらっても毎年同じ金額の物では満足しないかもしれません。

 

これだけ見ると人間って欲深い生き物だと思われるかもしれませんが、こういった気持ちが更に次の喜びを求めることになり、人間社会の発展を支えてきたのかも知れませんね。

 

3.損失回避を利用した行動って?

 

よくあるのは利益を一気に渡さないことです

 

つまり、プレゼントの額を「このネックレスは10万円したんだぜ」と言いながら渡せば次のプレゼントは10万円以下の物では喜びが少なくなる可能性があります。

 

損失回避では、多くの人間は10倍の利益を受け取らないと損失を埋め尽くす事は出来ないと言われていますので、10万円のネックレスをプレゼントした次のプレゼントは100万円相当の物ではないと、相応の喜びを与えることは出来ないのです。

 

ですから、プレゼントはサプライズにしたりして値段をわからないようにしたり、手料理などの値段のつけにくいものを渡すことが大事なのかもしれません

 

もちろん、手料理も最初から本気で作ると後が続かないかもしれませんね笑

 

逆に、テストの点数や会社での成績ではこの損失回避をどんどん利用するといいかもしれません。


自分に対してこれじゃ満足しないと言い聞かせながら更なる高みを目指すと言った方法です。

 

ストイックにやればやるほど心は更に燃えますから、何もしていない人からは頑張っている人の気持ちがわかりにくいのもこういった損失回避の為す事なのかもしれません。

 

もちろん、心や体が疲れてしまったら意味がありませんので頑張るときは休息をしっかり入れながら頑張りましょう。