薬剤師は伝えたい!

今日から使える情報をあなたに。

薬剤師という職業について!薬剤師はどんな仕事をしているんでしょうか?

こんにちは!Ph.塩です!

 

今回は「薬剤師のお仕事について」です。

 

・薬剤師って、なんか薬渡してくれる人でしょ?

・薬を袋にいれるだけで時給が高い仕事でしょ?うらやましい!

・Drからもう病気の説明を聞いたのに、薬局でもあれこれ聞かれてうっとうしい!

・薬のことなら全部知っているんじゃないの?

 

いろんな評価を受けていると思います(苦笑)

 

これから薬剤師になりたい人、現在薬剤師の人、薬剤師という職業に興味をもってくれている人たちにこの記事を読んでいただけたら幸いです。

 

目次:

・薬剤師の就職先は?

・薬剤師ならすべての薬を知っている?


 

薬剤師の就職先は?

おもに以下の4つです

企業

ご存じ武田薬品やエーザイのような製薬企業、中には旭化成やヤクルトなどの製薬企業としてよりその他の分野で有名な会社もあります。

またアースやフマキラーに就職される方もいますね。殺虫剤も薬品ですしね。

 

ちなみに会社にもよりますが平均的に言って薬剤師の就職先としてはかなり給料はいい方です。

 

製薬企業の中にも、営業担当の「MR」、病院の臨床と研究現場をつなぐ「開発」、新薬を研究、開発する「研究職」と分かれます。

研究職はあこがれの職業の人も多いのではないでしょうか?ほとんどが大学院卒業、もしくは博士課程卒業出身者で、なかなか狭き門でもあります。

MRは昔とくらべて近年接待も少なくなりました。もちろん営業職であることに変わりはないのですが、純粋にプレゼンテーション能力と情報把握能力が求められている実感があります。

開発職は新薬のモニタリングなどですね。実際に使用している薬剤のデータ集積などにかかわります。正直、企業に勤めたいけど研究職は難しい、でもMRになりたくはないなぁ、という方が多いのではないでしょうか。

 

ドラッグストア、調剤薬局

一番なじみがありますよね。町の薬剤師さんです。

身近な専門知識を持つ人として活躍している人が多い一方で、生活雑貨や食料を取り扱うドラッグストアではマネジメント能力を求められるため薬剤師としての研鑽はあまり...という方も見えます。

 

しかし薬剤師として患者さんにお渡しする薬剤の適正使用に勤めており、窓口であれこれ聞かれるのは安全に使用できるのか、もっとこの人に合う薬剤があるのではないかと一生懸命考えているので、邪険に扱わないでくださいね笑

 

ちなみに給料は初任給からなかなか高いですが、ボーナスは薬剤師手当を対象にされないのであまり伸びない、また昇給があまりないとも聞きます。

もちろん役職がついたりしたら伸びると思います。

 

薬剤の適正使用に勤める一方で病院で得られる情報が少ないため、検査値や診断を知らないまま薬剤の評価を行わなければいけない状況はかなり厳しいです。

中には患者さんの同意のもとで電子カルテを共有したり病院に直接足を運んでいる薬剤師もいますが、なかなか業務に追われながらは大変でしょう。

 

ですが今後様々な薬剤が次々に発売される中で薬局薬剤師、ドラッグストアの薬剤師に求められるものも多いでしょうね。

 

公務員

市、県、国に勤める薬剤師です。公立の病院に勤めるだけではなく、保健所、衛生局、健康増進センターなど様々な公的機関で働きます。

 

給料としては高くもなく低くもなくというところですかね。

ですが薬剤師という免許の上に公務員免許も持っているのでもっとも堅い職業だと思います。

 

ちなみに私の大学のクラスメートは難関資格である国家公務員第一種をとって各省庁に行きました。全く薬剤師の免許を活用していませんが、興味があるならそちらでもかまわないと思います。

 

有名な職業で言うと「科捜研の女」ですかね。

各都道府県や市警が管轄している科学捜査研究所のことです。募集は少ないですがあこがれている方も多いのではないのでしょうか。HPを毎日チェックしましょう。

また自衛隊の薬剤師なんてのもあります。幹部候補生として薬剤官になり、自衛隊の直轄の病院で勤めます。試験を受ける際には陸海空のいずれかを選択して受験します。これもHPでチェックしましょう。

 

病院

はい、私の勤めている病院です。

病院の規模を示す指標としては病床数や診療科数が有名ですが、もっと実質的な能力を確認る際には「DPC評価群」というがあります。

つまり、その病院がどれほどの能力があるかという指標を数項目に絞って(OPEの難しさ、救急車の受け入れ数など)Ⅰ群、Ⅱ群、Ⅲ群と分けています。

 

Ⅰ群が最も機能的に高く、大学病院、もしくは大学病院に準じた能力を持つ病院です。

 

もちろんこれはそれぞれの病院の役割を決めるだけであって、Ⅲ群だから医療レベルが低いというわけではありません。

ただの風邪などでⅠ群の病院にかかったらかなり待たされますし、紹介状がない場合は初診料5000円をとられてしまうので受診する際は緊急度を意識して病院を選びましょう。

 

さて、病院薬剤師の仕事ですが、以下の仕事があります。

・外来患者さんの薬剤監査と調剤、患者さんへのお渡し

・入院患者さんの薬剤監査と調剤、病棟へ払い出し

・入院患者さんへの薬剤説明と、患者さんの持参薬の管理

・すべての薬品の在庫確保、期限管理

・病院内のすべての薬品の適正使用に向けた医師、看護師などへの情報提供

・患者さんからの電話対応

などなど

 

他にもチーム医療の一員として活躍したり、ワーキンググループの一員として病院内の環境を整備したりさまざまなお仕事があります。

 

患者さんに薬が届くまでに薬剤師は以下のように活躍しています。

①医師が処方する際に相談を受ける(処方方法や使用方法、用法用量や既往歴に合わせた適正使用について)

②医師が処方した薬剤を患者さんの腎臓の機能などの検査値、年齢、体重、体表面積などのパラメータに従って必要に応じて監査をして、問題ないかをチェック。

③外来なら患者さん、病棟なら看護師がしっかり薬剤を使用できるように使用方法や用法用量の情報提供して、薬剤使用後の患者さんの状態をモニタリングします。

④患者さんが使用した薬剤のコストに関して事務と連携をとります。

 

通常だけでもこの業務があり、その中でも何か問題があったり体調が変わったりすれば薬剤師から薬剤の変更、用法用量の変更を発信することも多いです。

 

ですので、窓口でお薬を渡していたり、薬を袋に詰めているのはごく一部の仕事であってメインでもありません。メインは薬剤の監査です。

 

あ、ちなみに病院が給料は最も安いですよ笑

 

しかし薬剤師の職能としては最も発揮できるのは病院じゃないかと思います。

 

薬剤師として活躍したい方、患者さんと身近に接したい方、医師や看護師と連携をとった医療をしたい方はぜひ病院に勤めることをお勧めします☆

 

薬剤師ならすべての薬を知っている?

これの答えは「NO」です。

世の中には様々な薬があり、とても覚えきれるものではありません。

特に海外の薬を持ち込まれる方や、健康食品を持ち込まれる方も多いです。

その場合、これは何ですか?と言われた場合には即答はできません。

プロ意識がある方であればあるほど間違ったことがいえないため即答はしないと思います。

 

しかし薬剤師は薬や成分について系統だてて覚えているためマイナーな成分でもこれはだいたい何の成分、ということは言えます。用法容量や飲み合わせまでいくと調べることが多いです。

 

ですが調べるといっても薬剤師だけが知っている情報サイトやデータバンクというものがあり、決してヤフーやグーグルに頼るわけではありませんので、困ったら薬剤師に聞くというのはアリだと思います。

 

しかし即答できないからといって「知らないんだ~」と言われてしまうと悲しくなりますので優しくしてくださいね笑

 

今回は総集編というつもりで各仕事について浅く書きましたが、今後はそれぞれの仕事について深く具体的ななり方から実際の仕事内容について書いて行こうと思います