薬剤師は伝えたい!

今日から使える情報をあなたに。

【テモダール39日間連続投与】こんな事故を防ぐためにはどうしたらいいのか?

こんちに!塩だよ!

 

このお盆中にはテモダールの連続投与で患者が死亡したっていう医療事故が発生したね。


本当に痛ましい事件で、ご家族の事を思うと本当に旨が痛みます。

 

でもこのテモダールの事件は医師や薬剤師が絡んでいたということだけども、防げなかったのかな?


今回はこのテモダールの連続投与について今後どのように防いでいけばいいのかというところをお伝えしていくよ!

テモダールは休薬が必要な薬

 

今回起こった事件の概要は以下の内容だよ(朝日新聞抜粋)

 

山口県下関市の国立病院機構関門医療センターは10日、誤って抗がん剤を投与した70歳代の男性患者が死亡したと発表した。連続投与に制限がある薬であることに、医師も薬剤師も気付かずに投与を続けたためとみられる。
センターによると、男性は2月に骨折の治療で入院した。他の病院で脳腫瘍(しゅよう)の治療を受けており、親族が持参した服用薬に抗がん剤「テモダール」が含まれていた。整形外科の男性主治医(53)ら複数の医師は、抗がん剤であることを十分に認識しないまま処方箋(せん)を書いたという。


まずね、テモダールって言うのは少し複雑な飲み方をする抗がん剤で、5日飲んでは23日休んで、ということを繰り返していく飲み方をするんだ。

 

でも逆に言えばただそれだけを知っていれば連続して投与されていることに気がついた可能性が高いよね。

 

今回は持参した薬にテモダールが入っていたけど医師が出し直しをして、その薬についてだれも触れなかったって事だから驚きだよね。

 

通常は医師が処方した内容を目に触れるのは薬剤師、看護師、患者、患者家族になるけど誰の目にも止まらず事態は進んで言ってしまったと言うことだからエラーっていうのはいつどこで起こるかわからないよね。


でも一人が1%までミスを見つけることが出来ても、3人体制でミスを確認しても結局100万件に1件ミスが生まれるって事だから全国規模で考えてみたらそりゃどこかで事件は起こるよね。

 

でもこの1%のミスを0.1%まで見つけるようにできたら....?

 

今回はそういう所を具体的に考えていくよ

 

今回の事件を防ぐ方法(薬剤師的に)

①システム的に休薬期間のある薬を登録して。処方時にアラートが出るようにする。また部門(薬剤部)が処方を受けた際にもアラートが出るようにする。


②テモダールを処方されている患者さんの管理帳簿を作成して、調剤時に毎回記録する。そこで投与量と連続投与期間の確認をする


③人を増やして処方監査の人間を配置する

 

①は大きな病院だったりしないと難しいかもしれないね。でも休薬期間の必要な薬はテモダールだけじゃなくて色んな薬があるから効果は大きいかもしれない。
でも医師にとっては処方する度にアラートが出るから診療が止められてイライラしたり、何度も出るアラートに対しては読まずにOKを押してしまうかもしれないね。

 

②は今うちの組織がやっているやつで、この記録簿の補助システムをマイクロソフトアクセスで作成したよ。
なかなか帳簿を調剤時に毎回入力するのも面倒だよね。そう言うときに自動で情報を入れられれば電子カルテから取得してきて必要事項が入力されるやつ。
中には手入力しなくちゃ行けない項目もあるけど、これでアクシデントはいまのところ発生してないよ。

でもこのシステムでも調剤した薬剤師が適当に記録したらそのまま間違った処方が運が悪ければ患者さんの所に届いてしまうからまだまだ完全だとは言えないけどね。

 

③は難しいよね。アクシデントに対する増員ってよくいきつく結論だけど、他に手段がある以上は難しいよね。


このアクシデントの管理にどれだけの人がどれだけの仕事に従事していて、時給換算でこれだけの損失があります。なんて事が言えれば良いのかもしれないけど、そんなこと言い出したら増員する案件だらけになっちゃうよね


この病院や関わったスタッフが社会的に立て直していくのはなかなか簡単な事ではないと思うけど、一度ミスして痛い目に遭った人は次繰り返さないように気をつけると思うから、是非立て直してしっかり学習して欲しいよね。日本だと難しいけど。


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【アスピリン】効果は用量と体重によって大きな差が出る!

おっす!オラ塩だよ!

 

最近ギターの音は無駄に歪ませるのではなくクリーントーンの響きを持たせた方が心地が良いと思う塩だよ!


でもこれって結局クランチってことだよね。ギター初めて10年になるけど一周回った感じ!

 

最近じゃなかなかギターもピアノも忙しくて触れていないなぁ。


余裕があれば教室なんかも通いたいんだけどそんなことをしている暇はないよね!

自己流でやっているからどんどん自分の悪い癖が染みついてしみついて、トホホ...

 

とか言っているとあっという間に老いて死にそうだからなんとかしないと....

って言っている間に老いていく。

 

ひひっ!がんばろ!

 

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さてさて今日は気になる論文の紹介だぁ。

 

みんな昔から大好き「アスピリン」の用量や体重でその効果に大きな差がでたってんだから驚きだぁ!


これはランセットで発表された内容で、忙しい人のために一言で言うと

 

「アスピリンの血管イベントやがんの抑制効果には、用量や患者の体重によって大きな差があり、良好な効果を得るには、より個別化された治療戦略が必要」

ってことだぜ!


しかしまぁ個別化された治療戦略が必要ってのは昔からみんな口を揃えて言っていることだけどもその内容が明確になったのは凄く大事な事だよね。
添付文書にも「必要に応じて適宜増減する」って書かれているよね。

 

いやー本当に魔法の言葉だ!「適宜増減」って言葉は!

アスピリンってどんな薬?

 

アスピリンってのはJanne da arcのeasy funky crazyの歌詞にも出てくるように、熱冷ましだ!って趣味もろだしの解説だけど、ごめんね!

 

解熱鎮痛剤ってカテゴリにたぶん入るんだけどその作用機序からすると低用量で使えばその抗血栓、抗血小板作用が発揮されて血をさらさらにする効果があるんだよ。


だから虚血性心疾患とか川崎病に使われているよ。この薬は薬価収載されてはや60年以上たつ薬だからね、なかなか歴史の深い薬なんだ。
あとはリウマチの治療にも使用されるよ!

 

さて、そんなアスピリンなんだけど、低用量ってのが一体どれくらいで低用量っていうのかあまり決着が付いていなかったんだよね。


だって体の大きい外国人が飲む量と、体の小さめな日本人が飲む量だと同じ低用量っていっても違いが出てくるのは当たり前だもんね。

 

そんな困ったところに今回の論文が出てきて、全例に同じ用量を一律に投与するone dose fits allアプローチっていう試験を行ったよ!っていう試験の結果がわかったんだ。
当たり前だけど、標準的な用量は体が大きい患者さんには少なすぎて、体の小さい患者さんには多すぎるっていうことが報告されたんだよ。

 

「え、当たり前じゃん」って思うかもしれないけど「なんとなく常識的にあたりまえでしょ?」っていうところから「こういう論文があるから当たり前なんだよ^ω^」って

言えるようになるのは大きな進歩だよね!すごい!

今回の論文はどういうことだったんだってばよ!

 

今回の論文はランセットから8/4に報告された論文で以下のサイトで読めるよ!PDFのダウンロードも出来るみたいだね。
https://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736(18)31133-4/abstract

 

じゃあざっくりと論文の概要を示すね!

 

どんな試験:無作為化対照比較試験、心血管イベントの1次予防におけるアスピリンの有用性を評価した
どんな患者(P):患者の体重を10kgごとに層別化した
何が(E)   :70kg未満の患者さんの低用量アスピリンによる血管イベントの予防効果は
何と比べて(C):70kg以上の患者さんのそれと比べて
何がよかった  :効果的だった

 

ちなみに今回使っている低用量アスピリンは75mg~100mgだってよ!
加えて、低用量ではなくて高用量アスピリンでは70kg以上の集団のみ有効だったんだって。


高用量は(300–325 mg or ≥500 mg) って書いてあるよ、かなり量の違いがあるよね。

 

でもびっくりだけど今回の試験で一番軽い人と一番重い人の差は4倍だったらしい。すごいよね

もっと細かく今回の論文はどういうことだったんだってばよ!

 

マニアックな人たちにもっと解説していくよ!


今回男性と女性がもちろん参加しているわけだけど、この男女によってもアスピリンの効き具合がかわってくるみたい。

 

とくに70kg以上の男性と女性では80%の男性が血管イベントに効果がなかったのに比べて女性では50%近くの女性が血管イベントに効果が無かったって事だから、女性の

ほうがそもそもアスピリンの効きが良いのかもしれないね。

 

それと、体重70kg以上の集団では、低用量アスピリンにより初回心血管イベントの死亡リスクが増加した(オッズ比[OR]:1.33、95%[CI]:1.08~1.64、p=0.0082)らしいか

ら、むしろ70kg以上の集団には低用量アスピリンのリスクが示されたんだね。

 

デブはアスピリン禁止!っていうことなのかもしれない。

 

加えてデブって事だけじゃなくて用量と身長にも類似の関連(pinteraction=0.0025)が認められたみたいだよ

 

ということでやっぱりガタイがいい人はアスピリン禁止!ってことになるのかもね。

 

アスピリンによる大腸がんの長期的なリスクの低減効果にも体重依存性が確認されたらしいんだけど体重が重い集団では効果がなくなってきてしまって、体重が軽い集団では

大腸癌リスクが下がったらしい。

 

あと当たり前かもしれないけど体重と用量の比で考慮すると用量が過剰な方が有害な作用が多くなることが示されたみたいで。突然死のリスクも体重が軽い集団では用量が多

くなるほどに増加して、低用量アスピリンの投与を受けた50kg以下の患者層は全死亡のリスクが増加したんだって(HR:1.52、95%CI:1.04~2.21、p=0.031)。

論文まとめ

 

いつもこういう論文を読むときには「なるほど~」っておもって読んでいたけど、やっぱり医療従事者たるもの「で、どうなの?」っていうところに目を向けないとダメだよ

ね!

 

だって、知識として持っていてもじゃあ実際に患者さんにはどうやって説明したらいいのかわからないし、医者とかに情報提供するときも「恐れがある」って言い方じゃ

困っちゃうよね。

 

今回の論文みたいに明確に体重によって区別されたデータが示されているとより現実的なアプローチが出来るようになるからすごく助かるよね。


でもアスピリンは昔から使われてきて有効性もたくさん示されてきている古き良き薬でもあるからむやみやたらに体重が重いから辞めましょうっていうのも考え物だよね。

 

個人的には「代替薬がある」ってことと、「血管イベントハイリスク」って患者さんが体重が70kg以上であれば低用量アスピリンの使用に関して今回の論文やデータを見

せても良いかもしれないっておもったよ。


ばいばいきーん!

 


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【身体拘束】裁判の事例が出た!医療従事者はどうするべきか?

おっす!オラ塩だよ!


暑くて暑くて思考力低下中だよ!

 

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なんか、アイスの「サクレ」などが供給が減ってるみたいだね!
メーカーとしては売れて嬉しいのかもしれないけど、私もサクレ好きだから何とかしてたくさん作って欲しいなぁ!

 

あと町中のカフェでかき氷フェアやっているよね。


塩としてはかき氷に1000円近く払うのはちょっと気が引けるんだけど、原価も安そうだし儲かるんだろうね!

 

今回は暑さをふっとばせ!身体拘束の問題だ!だよ!


もうちぐはぐでなんだかよくわからないよね!

 

でもすごく大事な問題だから医療従事者は全員が取り組むべき問題だと思うよ!

身体拘束を巡って裁判の事例がでた!

 

以下は朝日新聞の抜粋だよ

 14歳のときに摂食障害で入院した病院で77日間も不当に身体を拘束されたとして、東京都在住の女性(24)がこの病院に1056万円の損害賠償を求める裁判を17日、東京地裁に起こす。女性は「非人道的な扱いで肉体的・精神的な苦痛を受け、人生を壊された。私のような被害者を出してほしくない」と訴える。

 診療録などからまとめた訴状によると、女性はダイエットで生理がなくなったりふらついたりしたため、2008年5月16日に都内の病院の精神科を受診。摂食障害と診断され、19日に女性も同意して入院した。

 食事はベッド上でとっていたが、ベッドから離れてはならないと指示され、音楽を聴くことも、外部との電話や面会も許されなかった。病室の簡易トイレで看護師の立ち会いのもとで排泄(はいせつ)していたという。

 厳しい行動制限に納得できず、女性は5月24日に抗議のため点滴を自ら抜いた。すると、「治療を拒絶した」などの理由で、本人の同意がなくても保護者の同意で入院できる「医療保護入院」に切り替えられた。帯のような太いひもで両手両足と肩をベッドに縛り付けられたうえ、栄養をとるために鼻からは胃へチューブが、尿道にはカテーテルが入れられ、おむつをされた。入浴もできなかったという。

 足の拘束が解かれたのは38日目、すべての拘束が解除されたのは77日目。両親と面会を許されたのは入院から4カ月余りたった9月26日で、医師に強く希望して11月21日に退院した。

 退院後は頭痛やめまい、不眠の症状が出たほか、拘束される夢を見て跳び起きたり、フラッシュバックから逃れるためにカッターで腕を自傷したりするなど、精神状態が著しく悪化。別の病院でうつ病と診断された。高校は1年生の5月で中退せざるをえなかったが、15年に結婚してからは安定してきているという。

 弁護団の北村聡子弁護士は「自傷や他害の恐れもなく、生命の危険を生じさせるような状況ではなかった摂食障害の14歳の少女に対して、77日間も身体を拘束するのは、あまりにも非人道的。医療行為の範囲を超えている」と話す。


今回はこの件について考えていくよ

身体拘束して訴えられちゃうって身体拘束はそんなに問題なの?

 

あんまり現場にいない人は「なにそれ、何が問題なの」っていう感じだと思うけど、なかなか問題なんですよこれ。

 

医療現場で不要な身体拘束のどれだけ多い事か!


っといっても、「不要」って言い切ってしまうとなかなか反発を食らう話になるので言葉遣いに気を遣うところだけど、やっぱり塩はあえて不要って言いたいね。

 

医療現場での身体拘束っていうと一般の人は普通、暴れるから縛り付けていることなのかな?って思うと思うけど、それがほぼ正解だよ!

 

暴れたり、医療従事者からの指示が入らない人に対して、手首や体幹、足をベッドに縛り付けて動けないようにするのが身体拘束って言うよ。

 

もっと厳しい病院ではベッドから出るときにセンサーが鳴るようにするコールマットや、患者が身を起こしたときに看護師に伝えるセンサーとかも身体拘束って言うときもあるね。

 

それに、患者さんに使われる鎮静効果のある薬剤も広い意味では身体拘束っていうときもある。

 

どんな形であれ、患者さんの動きとか行動を制限することは身体拘束っていうんだよ。

 

今回その身体拘束を行っていく中で裁判沙汰になったっていうのは凄く大きな意味を持っていて、今後病院や医療施設で身体拘束を行った場合「訴えられる」覚悟をもって行わないといけないってわけ。

 

もちろん身体拘束に対しては本人に承諾を得るし、本人が承諾を出来ない、判断能力が無い場合には家族に同意を得ることもある。

 

それでも家族や本人は素人の場合が多いから、身体拘束をしますよって言われても言われた時点でイメージが付いていないことが多いよね。それは当たり前だと思う。

 

そういったときにトラブルが起こるんだよ。
今回はそんなトラブルをどうやって避けていくのか、考えてみたいよ。

 

身体拘束ってどんなときに行うの?

 

身体拘束を行うときには、必ず以下の3原則を守る必要があるんだよ。

 

1切迫性:本人または他の患者さんの生命や体が危険にさらされている可能性が凄く高いこと
2非代替性:身体拘束、そのほかの行動制限を行う以外に代替する方法がないこと
3一時性:身体拘束、その他の行動制限が一時的であること。

 

つまり、身体拘束しか手段が無くて、それをやらないといろいろ危なくて、危なくなくなったら身体拘束辞めるつもりでやらないといけないわけ。当たり前といえば当たり前だけどね。

それからこの三原則が守られたとしても、更に以下の手続きが必要なんだ

 

1身体拘束の委員会を配置する(身体拘束を可能な限り減らす検討を行い、行われた場合には必ず記録に残す)
2本人や家族に目的、理由、時間。期間を説明して同意を得る
3要件に該当しなくなった場合には速やかに拘束を解除する

 

つまり、組織として前向きに身体拘束を減らす努力をして、本人や家族に細かく説明した上で同意を得て、三原則が該当しなくなったらやめる。っていうこと。


これも文字だけみると当たり前だし、みんな拘束されるのいやじゃん?じゃあ必要最低限にしようよ。っていう感じが凄く伝わってくるよね。

 

でもね、次の場合を考えるとどうかな。

身体拘束テスト!あなたはこの場合どう考える?

 

誤嚥性肺炎が悪化して病院の10階に入院してきたアルツハイマー型認知症のAさん
もともと仕事柄寝る前には自営の店のシャッターがしまっているかどうかを確認して寝ることにしている。
今回入院してきたのでもちろんシャッターなどは無いが、本人は自分の居場所を自宅だと思っており、シャッターが1階の正面玄関に位置していると勘違いしている。しかし認知症であるため、本人にとっては勘違いではなく、それが真実だと信じて疑わないため他人に何度説明されても、夜10時頃にベッドを抜け出して正面玄関に行ってしまう。その後、帰り道がわからなくなることもしばしば。病棟夜勤は看護師3名体制で、患者数も多いため常に忙しく働いており、夜勤中休憩をとれないこともよくある。

 

そこで、以下の方法でどれが正しいか?

 

A身体拘束をする(物理的にしばりつける、または薬で鎮静する)
B患者かスタッフが一緒についていき、シャッター(正面玄関)の確認を行った後病室までつれて帰る。
C正面玄関は閉まっていましたよ、と伝えて病棟から出さない

 

さぁどれだ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なーんて、実は正解は塩もよくわかりません


だって、正解に限りなく近いと思うのはBだと思うけど、スタッフの数は限られていて、忙しい夜勤の間にそれをしている暇は無い事も多いよ。


10時頃って言ったら他の患者さんの夜間せん妄が起き始めたりする時間だし、点滴のタイミングであることも多いしね。

 

だからこれが正解、っていうと理想論に近い

 

かといって、Cで納得する可能性は低い。これで納得していたら苦労はしない。
正面玄関の写真をとっておいて、シャッターがしまっていた証拠にするとか、患者が信頼している人が代わりに正面玄関を確認する事で落ち着いてもらえるならそれでいいかもしれない。でもそれもなかなか現実的には難しい事もある。

 

となると、一番スタッフとして楽なのはAとなる。


もちろんこの話の流れではAがよくない、ってことはこれを読んでいる人はわかると思う。

 

でもAを選ばざるを得ない。だって、無理だから。それで仕事がまわるんだから。Aさんにつきっきりで他の人のケアや治療を放置する事なんて、それも本末転倒だし。

 

で、今回の事例を考えるとAを選んだら訴えられるかもしれない。

 

正直、スタッフとしては困っちゃうよね。


これで訴えられたら、本当に辛いと思う。でも、こんな裁判の事例が出てしまった。

 

これ、本当に大きい問題ですよね?
じゃあ、どうしたらいいんだろ?

 

何で身体拘束が必要なのか考える事が重要

 

つまりね、上記の内容だと患者本人の訴えがあるわけ。


その訴えは前提として、必ずしも簡単にお答えできるモノじゃない。

 

だけど、どうしたら正解に近いのか?を考える事は非常に大事。本当に大事。
その人が納得する方法を本人が納得するまで試すこと。

 

例えば
・自営の店は一時閉店することにしたんだから、シャッターはずっとしまっているから大丈夫と説明する
・病棟が許せば、すこしでも負担の少ない低階層の病棟に転棟してもらい、看護師の負担を減らす。
・家族に協力をお願いして、正面玄関まで連れて行ってもらう。
・正面玄関から帰ってくる際の矢印を大きく目の入る位置に掲示して帰ってきてもらう。

 

などなど...その人の事を最後まで否定しないで、納得してもらう方法を模索することが一番大事だと思う。


もちろん今回のケースは一つの症例で、要求は人それぞれ違っているし、もっと無理難題をふっかけてくるのかもしれない。

 

それに対して一つ一つ尊厳のある人の言うこととして受け止めることが大事。

 

でも実際の医療現場では患者の要求は多くの場合無理とされて、ひどい場合には夜にトイレに起きたから勝手な行動をしたと決めつけて縛り付けることもある。


もちろんそれは良くないけど、なんでスタッフは縛り付けたのか?ということを明確にカルテに残す事が習慣化されていれば第三者の目もはいるし、必要性があると判断されれば妥当な身体拘束になるから、カルテの記載も凄く大事。

 

なんだか症例のせいで認知症の人の付き合い方みたいになっちゃったけどね。


最近は書類関係の仕事とか、記録関係の仕事とかも多くなってきてしまったし、コンプライアンスが叫ばれすぎてなかなか難しい世の中だけど、患者さんに個人として向き合うっていう大事なところは忘れたくないよね。

 

あと最後に、個人的に上で紹介した記事は好きじゃないな。

なんだか医療従事者が一方的に悪い感じだよね。本当に悪かったのかもしれないけど、状況のわからない読者たちが勘違いしない文章を心がけて欲しいな。


じゃあね。

 


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【妊婦に禁忌じゃなくなった薬】今まで妊婦に禁忌だった薬がそうじゃなくなるってってどういう事?

こんにちは!塩だよ!


こないだ「ジュラシックパーク 炎の王国」を劇場で見てきたよ!
小学生の時からジュラシックパークはファンだったから凄く楽しみにしていたけど、今回の作品も凄く楽しめたよ!

 

特に宣伝でも言っているけど、いままでで一番多くの恐竜が出てくる、っていうところは本当だったよ!


昔の自分だったら大体の恐竜の名前は言えたけど今はもうあまり言えなくなってしまったなぁ。

 

これまでの作品も凄くハラハラさせられたけど今回のもなかなかのパニック映画の仕上がりになっていたね!


ネタバレにならないように内容には触れないようにするけど、ジュラシックパークの良いところは勧善懲悪がはっきりしているところもあるよね!

 

悪そうなデブは大体死ぬよね!

 

私も恐竜に食われないようなキャラクターになりたいよ!(死亡フラグ)

 


さて、今日はちょっと旬が過ぎた話題だけど妊婦に禁忌解除された薬の話だよ!
妊婦に使って良い薬が増えたんだ!

 

使って良いってのは禁忌から外れたって事だよ


今回禁忌から妊婦の文言が外れた薬は以下の薬だよ

1. タクロリムス点眼剤(タリムス点眼液0.1%)
2. タクロリムス軟膏剤(プロトピック軟膏,小児用軟膏)
3. アザチオプリン(アザニン錠50mg)
4. シクロスポリン(ネオーラルカプセル、同内用液、サンディミュン点滴静注)
5. タクロリムス経口剤(プログラフカプセル、同顆粒)

 

全部免疫が抑制される薬で、使っている人はなかなか辞められない人も多い薬だね!

 

もちろん法律上の取り決めが変わったって言う話だから薬そのものが変わったわけではないけど、法律が変わるほどの十分な裏付けデータが蓄積されてきたっていうのは本当に良いことだよね。


しかも今回の対象の薬は妊婦さんだからといって使用を控えるわけにはいかない事もある大事な薬だから、この情報は本当に大きな意味を持つと思うよ。

 

加えて、添付文書の禁忌が増えることがあっても減ることは初めてだから、こういう前例が出来たことも凄く今後の日本の医薬品に対して大きな一歩になるんじゃないのかな。
今日はそんな大きな意味をもつ歴史的な一歩を解説していくよ

妊娠と薬

妊娠と薬って言うのは昔から本当に大きな議論が行われてきて、これに頭を悩ませてきた医療従事者やお母さん、そのパートナーってのは本当にたくさんいたとおもう。

 

ということで慎重な議論が必要な問題だけど、まず妊娠と薬の大前提からお話しするよ!

 

・流産や奇形児、先天性障害児は薬を使わなくても発生するときはある(自然発生率)
・「妊婦に使っていい薬」は「これを使えば必ず悲しいイベントが起こらない」という事を保証するものではない。
・妊婦さんだけではなく、妊娠成立前のパートナーの服用薬、授乳についても考えないといけない。
・お母さんが薬を飲んで胎児に影響のある可能性よりも、胎児への影響を心配して薬を飲まないことでお母さんの健康障害が大きくなることもある。

 

まぁ、こんなのは薬を飲んでいるお母さんや、処方している医師、調剤している薬剤師からしたら当たり前だよね。


薬飲まなきゃお母さんは体調悪くなるし、飲めば胎児に影響出るかもしれない。
それに薬を飲んでなくて全くの健康なお母さんが流産したり胎児の健康が損なわれていたりすることもある。

 

でも塩も子供がいるからよくわかるけど、その中でも、少しでも結果が良くなるような可能性にすがりたいよね。


完璧な100%は求められないことはわかっているけどそれに限りなく近くなりたいって気持ちはすごくよくわかるし、自分もそう思うよ。


そんな気持ちがみんなにあると思うけど、「妊娠しているお母さんに薬を使ってみてどれだけの子に影響があるか」なんて大規模な臨床試験は絶対に出来ないよね。
じゃあその試験に参加しますか?っていわれたら誰も参加したくないと思う。当たり前だよね。

 

ということで非人道的な試験は行うわけに行かないから、昔からのデータの蓄積を集めて、どうだったのかということを検討していくしか方法はないんだよね。

そうするとさ、例えばある薬を妊婦10人が飲んでたデータがあって、そのうち1人の子が先天異常があったよ、って事がわかったりするじゃん。

 

するとさ、そのある薬が「10%の胎児に先天異常を起こす」なーんて事は言えるんだろうか??

 

塩は無理だと思うな。そのお母さんが他にどんな薬を飲んでいたのかわからないし、元々家族性の遺伝があったかもしれない。


ひょっとしたら宇宙に行ってて、放射線たくさん浴びたのかも...ってそれはないか笑

 

とにかく、薬以外の影響が様々だしそれぞれの影響の大きさもわかっていないし個人差もあるからデータをまとめることは難しいって事。

 

じゃあ、どうしたらいいんだろうね?
次からはそんなところを解説していくよ

情報をまとめて解析

 

添付文書ってのは法律上どうかっていう議論の元ネタになるからさ、必要最小限のことしか書いていないわけ。
あと臨床試験でラットとかに催奇形性が認められた薬なんかは妊婦の禁忌がつく。

 

でも、人間ではどうかわからないし「使わないデメリットの方が使うメリットよりも大きいなら使う」なんて言われても現場では困っちゃうわけ。


実際に添付文書で調べても現場では何の役に立たないことも多いよ。

 

というかほぼ役に立たない。

 

そこで、今回厚生労働省が「妊婦・授乳婦を対象とした薬の適正使用推進事業」っていう事業の中で,平成17年10月に国立成育医療研究センターの中に「妊娠と薬情報センター」っていうものを立ち上げたんだ。


このセンターでは医薬品が胎児に与える影響が、「ほんとのところどうなの?最近使ってみてどうなの?海外ではどうなの?」って調べてて、その結果を新しく臨床に活かすよ!って事をしているんだ。

 

その中で今回は冒頭で挙げた免疫抑制剤が「添付文書から禁忌を外してもいいんじゃね?」って事で会議にあがったんだって。

 

そもそもなんでこの免疫抑制剤が添付文書上禁忌に挙がっていたかっていうと、動物実験で催奇形性が認められていたからなんだ。


これだけ聞くと、「え、人間は大丈夫なの!?」って思うじゃん。

 

でもね、これらの薬は臓器移植の患者さんや自己免疫性疾患の治療成績を大幅に挙げてきた優秀な薬達で、これらの薬を継続したい妊婦さんのセンターへの相談件数は凄く多かったみたいだよ。

 

こういった状況から、「妊娠してても使いたい人多いし、動物実験では危ないけど人間でどうか調べる必要があるじゃん」っていう話の流れになったわけ。

 

そこで、これらの薬が使われて妊娠した人たちの文献をめっちゃたくさん集めて、その後の追跡(産んだ後長期的にどうだったか)っていうところもフォローアップして、海外の情報も集めて検討したわけ。

 

平たく言うと、飲んで良さそうだったわけ。


もちろん最初に説明したとおりだからといってこの薬は絶対に大丈夫っては言い切れないし自然に発生する悲しいイベントの事も考えると手放しで推奨は出来ないけど、「これらの薬を飲んで出産した人と、これらの薬飲んでないで出産した人の比較だと全然影響が見られなくね」ってことわかったのさ。


そういう話の流れで、今回免疫抑制剤3剤(タクロリムス水和物,シクロスポリン,アザチオプリン)の添付文書から禁忌が外れることになったんだよ。

 

ちなみに大事なことだけどアザチオプリンに関しては遺伝毒性が認められていることから,妊娠する可能性のある女性又はパートナーが妊娠する可能性のある男性に対する本薬投与中の妊娠に関する注意喚起が必要と判断されたみたいだよ


つまりこれから妊娠するかもしれない男女カップルはこの薬出来れば飲まないでねってこと。

 

正直医療従事者でもなければどの薬がアザチオプリンなのかなんてなかなかわからないと思うよ。

 

だから医師、薬剤師の話をしっかり聞こうね。
あと、信頼できる医療従事者を見つけられるといいよね。

 

バイバイキーン^ω^


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【薬の保存方法】薬をどうやって保存したらいいの?

おっす!オラ塩だよ!

 

最近「女王蜂」さんの「奇麗」にどはまりしている塩だよ!
最初聞いたときにはあまり自分が聞くタイプの音楽じゃなかったから「なんじゃこりゃ?」って思ったけど気がついたら頭を離れないね!


歌詞がなかなかぶっとんでいるから人にはなかなか勧められないかもしれないけど、王道パターンの曲ばっかり聞いてて飽き飽きしてる人にはいいかもしれない。

 

とくにこういう歌謡ディスコ的なリズムは一周回って今の若い子達にも受け入れられるかもね。

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それじゃ、今日は薬の貯法の話だよ!


薬剤師の仕事上薬の管理ってのは凄く大事な仕事になってくるけど、管理ってもいろいろあるよね!

 

その中でも一番基本的で大事な話だよ!

「薬をどこでどうやって管理をするか」

これって昔から薬剤師がずっとやってきた仕事だと思うけど最近じゃ色んな薬が発売されて色んな保存方法の薬も発売されてきたから、薬局で薬を保存するときや患者さんに家でどうやって保存するか説明するときなんかに悩むよね。

 

だいたいの薬局さんは印刷して調剤の棚とかに貼り付けてあると思うけどね。

 

今日作った一覧が薬局さんや家で薬を保存している患者さんのためになるといいな☆


一応あいうえお順に並んでいるけど多いからキーボードのCtrl+Fで検索すると速いかもしんないよ。なんと今回の記事は10000文字超えちゃったよ。びっくりひゃっくりだ!

 

ちなみに並び順は以下の並び順で並んでいるからね

1商品名
2会社名
3一般名
4注意事項(添付文書抜きだし)

 

 

薬の保存方法一覧

 

アカルディカプセル1.25、2.5
日本ベーリンガー
ピモベンダン
できるだけPTP包装のまま調剤 
吸湿性があるので、服用直前にPTPシートから取り出すよう指導すること。また、できるだけPTP包装のまま調剤を行うこと

 

アカルボースOD錠50mg、100mg
テバ 
アカルボース
PTPシートの状態で保存 
貯吸湿性が強いのでPTPシートの状態で保存すること
吸湿性が強いため、PTP包装のままで患者に交付すること


アサコール錠400mg
ゼリア、協和発酵キリン
メサラジン  
吸湿により溶出性に影響を及ぼすことがあるため、服用直前にPTPシートから錠剤を取り出すこと
分包した場合には、湿気を避けて保存すること。なお,自動分包機内での保存は避けること
自動分包機内での落下により,錠剤に亀裂が入る可能性があるので、取扱いには注意すること

 

アスパラカリウム錠300mg 
ニプロESファーマ 
L-アスパラギン酸カリウム 
一包化に適さない 
湿性が極めて高いため、開封後は湿気を避けて保存すること
服用直前までPTPシートから取り出さないこと
一包化に適さない薬剤である。ただし、一包化が必要な場合は気密性の高い容器で保存し、必要に応じて乾燥剤を入れるなど湿気に十分注意すること

 

アスファネート配合錠A81 
中北薬品 
アスピリン/ダイアルミネート 
PTP包装で交付  
吸湿により分解されるので、長期間保存する場合には、アルミピロー包装の状態で保管して下さい。また、患者に手渡す場合にはPTP包装の状態でお渡し

 

アトーゼット配合錠LD、HD  
MSD、バイエル
エゼチミブ/アトルバスタチンカルシウム水和物 
PTPシートのまま保存  
光及び酸化を避けるため、PTPシートのまま保存し、服用直前にPTPシートから取り出すこと

 

アトルバスタチン錠5mg、10mg
サンド 
アトルバスタチンカルシウム水和物   
アルミピロー開封後は湿気を避けて保存し、服用直前までPTPシートから取り出さないこと
やむを得ず、PTPシート又は瓶から取り出して保管する場合は湿気を避け、一包化するときは気密性の高い容器で保存し、必要に応じて乾燥剤を入れるなど十分注意すること

 

アフィニトール錠2.5mg、5mg、分散錠2mg、3mg
ノバルティスファーマ 
エベロリムス 
PTP包装のまま保存  
光及び湿気を避けるため、PTP包装のまま保存すること

 

アブストラル舌下錠100μg、200μg、400μg 
久光 
フェンタニルクエン酸塩  
服用直前 
吸湿により硬度が低下するため、服用直前にSPシートから取り出すこと
吸湿により硬度が低下するため、アルミニウム袋開封後は、開封口を閉じて保存すること

 

アボルブカプセル0.5mg  
グラクソ・スミスクライン 
デュタステリド 
PTP包装のまま保存 
光及び湿気を避けるため、PTP包装のまま保存すること

 

アムバロ配合OD錠「TCK」 
辰巳化学 
バルサルタン/アムロジピンベシル酸塩 
PTPシートのまま保存  
吸湿性を有するため、服用直前にPTPシートから保存、取り出すこと

 

アムロジピンOD錠2.5mg、5mg、10mg 
アムロジピンベシル酸塩  服用直前 
PTPシート又は瓶から取り出して保存する場合は、湿気、光を避けて保存するよう指導すること
吸湿性が強いので、アルミピロー開封後は湿気、光を避けて保存し、服用直前までPTPシートから取り出さないで下さい
やむを得ずPTPシート又は瓶から取り出して保管する場合、湿気、光を避けて保存

 

アルファカルシドールカプセル0.25μg、0.5μg、1μg、3μg「タイヨー」
経過措置:2019.3.31まで(0.25μg)
武田テバファーマ 
アルファカルシドール 
PTP包装のまま交付  
吸湿し易いので、PTP包装のままで患者に交付すること

 

アレグラOD錠60mg  
サノフィ 
フェキソフェナジン塩酸塩 
注意:OD錠は自動分包機には適さない[通常の錠剤に比べ柔らかい]
【吸湿性を有するため、服用直前にブリスターシートから取り出すこと

 

インヴェガ錠3mg、6mg、9mg  
ヤンセン 
パリペリドン 
一包化調剤は避ける 
浸透圧による薬物放出制御システムを利用した製剤であり、吸湿により薬物放出挙動が影響を受ける可能性があるため、服用直前までPTPシートから取り出さないこと(本剤をPTPシートから取り出し一包化調剤することは避けること)

 

エスエーワン配合OD錠T20、T25 
沢井 
テガフール/ギメラシル/オテラシルカリウム  
本剤は吸湿性を有するため、服用直前にPTPシートから取り出すよう指導すること。(PTPシートから取り出し、高湿度下に保管した場合、錠剤表面にひびが生じることがある)


エックスフォージ配合OD錠  
ノバルティスファーマ 
バルサルタン/アムロジピンべシル酸塩 PTP包装のまま保存 
吸湿性を有するため、服用直前にPTPシートから取り出すこと
吸湿性を有するため、PTPシートのまま保存すること

 

エピナスチン塩酸塩錠10mg「サワイ」 
沢井 
エピナスチン塩酸塩 
PTP包装のまま保存すること

 

エビリファイOD錠3mg、6mg、12mg、24mg  
大塚 

アリピプラゾール 
ブリスター包装のまま保存
吸湿性を有するためブリスター包装のまま保存すること
注意:自動分包機には適さない(通常の錠剤に比べてやわらかい)
吸湿性を有するため、使用直前に乾いた手でブリスターシートから取り出し、直ちに口中に入れること

 

エルカルチンFF錠100mg、250mg  
大塚 
レボカルニチン  
主成分は潮解性を有するので、服用直前にPTPシートから錠剤を取り出すこと

 

L-ケフラール顆粒  
共和薬品 
セファクロル 
SP包装のまま調剤 
原則としてSP包装のまま調剤すること。SP包装を開封して調剤すると2種類の顆粒が偏析を起こし、混合比率が変化することがあるので注意すること

 

L-ケフレックス小児用顆粒 
共和薬品 
セファレキシン 
SP包装のまま調剤  
原則としてSP包装のまま調剤すること。SP包装を開封して調剤すると2種類の顆粒が偏析を起こし、混合比率が変化することがあるので注意すること

 

エレルサ錠50mg  
MSD 
エルバスビル 
PTPシートのまま保存 
湿気を避けるため、PTP シートのまま保存し、服用直前にPTP シートから取り出すこと

 

オフェブカプセル100mg、150mg  
日本ベーリンガー 
ニンテダニブエタンスルホン酸塩 
吸湿性があるので、服用直前にPTPシートから取り出すよう指導すること。また、アルミピロー包装のまま調剤を行うことが望ましい

 

オラセフ錠250mg  
グラクソ・スミスクライン
第一三共 
セフロキシムアキセチル 
PTP包装のまま保存  
吸湿注意(吸湿性を有するのでPTP包装のまま保存すること)

 

オラペネム小児用細粒10%  
Meiji Seikaファルマ 
テビペネムピボキシル  
防湿のため、ボトル入製剤は調剤後必ず密栓すること。ボトル入製剤を分包した場合は、湿気を避けて保存すること。また、分包製剤は湿気を避けて保存し、服用時に開封するよう指示すること

 

オランザピンOD錠2.5mg、5mg、10mg「TCK」 
辰巳化学 
オランザピン  
吸湿性であるため、使用直前に乾いた手でPTPシート等から取り出し、直ちに口中に入れること

 

カーバグル分散錠200mg  
ポーラファルマ 
カルグルミン酸 
外箱等で光を避けた状態で、ボトルごと交付すること

 

キプレスOD錠10mg  
杏林 
モンテルカストナトリウム   
吸湿性を有するため、使用直前にブリスターシートから取り出すこと

 

グラジナ錠50mg  
MSD 
グラゾプレビル 
湿気を避けるため、PTP シートのまま保存し、服用直前にPTP シートから取り出すこと

 

クラリチンレディタブ錠10mg  
塩野義、バイエル 
ロラタジン 
自動分包機不適 使用直前 注意:自動分包機には適さない(通常の錠剤に比べ柔らかい)
吸湿性を有するため、使用直前にブリスターシートから取り出すこと

 

グリメピリドOD錠0.5mg、1mg、3mg「テバ」
武田テバファーマ 
グリメピリド 
吸湿性があるので、PTPシートの状態で保存すること

 

サチュロ錠100mg  
ヤンセンファーマ 
ベダキリンフマル酸塩  
遮光のため、服用直前までPTPシートから取り出さないで下さい

 

サワシリン錠250  
アステラス 
アモキシシリン水和物  
服用直前 
吸湿性のため防湿包装をしている。服用直前に錠剤を取り出すよう注意のこと(注:加湿虐待条件下で錠剤の外観変化がみられる)

 

ザンタック錠75、150  
グラクソ・スミスクライン 
ラニチジン塩酸塩 
吸湿性を有するのでPTP包装のまま保存すること

 

サンディミュンカプセル25mg、50mg  
ノバルティスファーマ 
シクロスポリン 
吸湿によりカプセルが軟化したり、含有するエタノールが揮発することがあるので、服用直前までPTP包装のまま保存すること

 

ジエノゲストOD錠1mg「KN」 
小林化工、あすか 
ジエノゲスト  
吸湿性を有するため、服用直前にPTPシートから取り出すよう指導すること
アルミピロー開封後は、湿気を避けて遮光保存すること

 

ジオトリフ錠20mg、30mg、40mg、50mg  
日本ベーリンガー 
アファチニブマレイン酸塩  
湿気と光に不安定なため、未使用の場合はアルミピロー包装のまま保存し、開封後は湿気と光を避けて保存すること。また、服用直前にPTPシートから取り出すよう指導すること

 

シクレスト舌下錠5mg、10mg  
Meiji Seika ファルマ 
アセナピンマレイン酸塩 
自動分包機不適ブリスター包装のまま保存"
自動分包機には適さない(通常の錠剤に比べてやわらかい)
吸湿性であるため、使用直前に乾いた手でブリスターシートから取り出し、直ちに舌下に入れること
凍結乾燥製剤であり吸湿性を有するのでブリスター包装のまま保存すること

 

シダキュアスギ花粉舌下錠2,000JAU、5,000JAU  
鳥居薬品 
なし(スギ花粉エキス) 自動分包機不適 
自動分包機には適さない通常の錠剤に比べて柔らかい)
吸湿性を有するため、使用直前に乾いた指でブリスターシートから取り出すこと


ジャクスタピッドカプセル5mg、10mg、20mg 
AEGERION PHARMACEUTICALS 
ロミタピドメシル酸塩 
気密容器以外に分包しない  
無包装状態での安定性を確認していないため、気密容器以外に分包しないこと

 

シュアポスト錠0.25mg、0.5mg  
大日本住友 
レパグリニド  
吸湿により硬度が低下するため防湿性のPTPを使用している。

使用直前にPTPから取り出すよう注意すること

 

スターシス錠90mg  
アステラス 
ナテグリニド 
吸湿性があるので、PTPシートの状態で保存すること

 

スローケー錠600mg  
ノバルティスファーマ 
塩化カリウム 
吸湿性が極めて高いので、アルミピロー開封後は湿気を避けて保存のこと
PTPシートから取り出して調剤しないこと

 

セフジトレンピボキシル細粒小児用10%「トーワ」 
東和薬品 
セフジトレンピボキシル  
防湿のため、瓶入製剤は調剤後必ず密栓すること。瓶入製剤を分包した場合は光、湿気を避けて保存すること。また、分包製剤は湿気を避けて保存し、服用時に開封するよう指示すること

 

ゼルボラフ錠240mg  
中外 
ベムラフェニブ P
PTP包装のまま保存すること

 

セレジストOD錠5mg  
田辺三菱 
タルチレリン水和物 
注意:自動分包機には適さない〔通常の錠剤に比べてやわらかい〕
吸湿性を有するため、服用直前にPTPシートから取り出すよう指導すること

 

セレニカR錠200mg、400mg  
興和創薬、田辺三菱 
バルプロ酸ナトリウム 
吸湿性が強いので、服用直前までPTPシートから取り出さないこと(PTPシートから取り出し一包化調剤することは避けること)

 

ゾーミッグRM錠2.5mg  
沢井 
ゾルミトリプタン 
ブリスター包装のまま保存 
吸湿性を有するのでブリスター包装のまま保存すること
吸湿性を有するため、使用直前にブリスターシートから取り出すこと

 

ゾフランザイディス4
経過措置:2019.3.31まで  
ノバルティスファーマ 
オンダンセトロン 
自動分包機には適さない(通常の錠剤に比べやわらかい)
吸湿性を有するため、使用直前にブリスターシートから取り出すこと

 

炭酸ランタンOD錠250mg、500mg「イセイ」
コーアイセイ 
炭酸ランタン水和物  
吸湿性があるので、アルミニウム袋開封後は湿気を避けて保存し、服用直前までPTPシートから取り出さないこと

 

ディアコミットドライシロップ分包250mg、500mg  
Meiji Seika ファルマ 
スチリペントール 包装に入れた状態で保存し、服用時に開封するよう指導すること

 

ディオバンOD錠20mg、40mg、80mg、160mg  
ノバルティスファーマ 
バルサルタン 
PTP包装のまま保存自動分包機不適 服用直前 
吸湿性を有するため、服用直前にPTPシートから取り出すこと
吸湿性を有するため、PTPシートのまま保存すること(自動分包機には適さない)

 

デノタスチュアブル配合錠  
第一三共 
沈降炭酸カルシウム/コレカルシフェロール/炭酸マグネシウム 
吸湿及び光により品質低下が認められているので、分包しないこと

 

デルティバ錠50mg  
大塚 
デラマニド 
吸湿性を有するためPTP包装のまま保存すること

 

ドネペジル塩酸塩OD錠3mg、5mg、10mg「DSP」
大日本住友 
ドネペジル塩酸塩  
吸湿性が強いので、アルミピロー開封後は湿気を避けて保存し、服用直前までPTPシートから取り出さないこと。アルミピロー開封後は遮光して保存すること

 

トビエース錠4mg、8mg  
ファイザー 
フェソテロジンフマル酸塩  
湿気、高温を避けて保存し、服用直前にPTPシートから取り出すよう指導すること

 

ナゼアOD錠0.1mg  
アステラス 
ラモセトロン塩酸塩   
自動分包機使用不適[通常の錠剤に比べやわらかい]
高防湿性の内袋により品質保持をはかっている

 

ナルフラフィン塩酸塩OD錠2.5μg「サワイ」 
沢井 
ナルフラフィン塩酸塩  
未使用の場合はアルミピロー包装(脱酸素剤入り)のまま保存し、開封後は湿気を避けて遮光保存すること。また、服用時にPTPシートから取り出すこと

 

ニンラーロカプセル2.3mg、3mg、4mg  
武田薬品 
イキサゾミブクエン酸エステル  
【適】吸湿を防ぐためPTP包装のまま保存し、服用時にPTPシートから取り出すように指導すること

 

ネイリンカプセル100mg  
佐藤 
ホスラブコナゾール L-リシンエタノール付加物  
服薬直前 本剤は吸湿性があるので、服用直前にPTPシートから取り出すこと

 

バップフォー細粒2%  
大鵬 
プロピベリン塩酸塩 細粒剤では、主薬が包材に吸着する場合があるので、再分包は避けること

 

ビ・シフロール錠0.125mg、0.5mg  
日本ベーリンガー 
プラミペキソール塩酸塩水和物  
光に対して不安定なため、服用直前にPTPシートから取り出すよう指導すること

 

ピオグリタゾンOD錠15mg、30mg「DSEP」  
第一三共エスファ 
ピオグリタゾン塩酸塩 
一包化調剤は避ける 
吸湿性が強いので、アルミピロー開封後は湿気を避けて保存し、服用直前までPTPシートから取り出さないこと(一包化調剤は避けること)

 

ピートルチュアブル錠250mg、500mg  
キッセイ 
スクロオキシ水酸化鉄 
自動分包機不適PTPシートの状態で保存  
注意:自動分包機には適さない〔通常の錠剤に比べてやわらかい〕
アルミピロー開封後は湿気を避けて、PTPシートの状態で保存すること

 

ファモチジンOD錠10mg、20mg「Me」 
Meファルマ 
ファモチジン 
一包化調剤は避ける 
吸湿性が強いので、アルミピロー

開封後は湿気を避けて保存し、服用直前までPTPシートから取り出さないこと(一包化調剤は避けること)

 

ファリーダックカプセル10mg、15mg  
ノバルティスファーマ 
パノビノスタット乳酸塩  
湿気を避けるため、服用時にPTPシートからカプセルを取り出すよう指導すること


ブフェニール錠500mg  
オーファンパシフィック 
フェニル酪酸ナトリウム
自動分包機に適さない(通常の錠剤に比べて柔らかい)
グラシン紙等水分透過性の高い包材に分包して投薬する場合には、気密性の高い容器に入れるなどして湿気を避けて保存すること(無包装開放状態で吸湿することが認めら

れている)

 

プラザキサカプセル75mg、110mg  
日本ベーリンガー 
ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩 

吸湿性があるので、服用直前にPTPシートから取り出すよう指導すること。また、アルミピロー包装のまま調剤を行うことが望ましい

 

ブレディニンOD錠25、50  
旭化成ファーマ 
ミゾリビン 
自動分包機不適 
アルミピロー開封後は湿気を避けて保存し、PTP包装から取り出した錠剤はなるべく速やかに使用すること。本剤は吸湿性が強いので、湿気により硬度低下や変色することが

ある。変色したものは使用しないこと。自動分包機には適さない。

 

プレバイミス錠240mg  
MSD 
レテルモビル 
PTPシートのまま保存し、服用直前にPTPシートから取り出すこと

 

フロモックス錠75mg、100mg  
塩野義 
セフカペンピボキシル塩酸塩水和物 
防湿性の高いPTPとアルミ袋により品質保持を図っている。アルミ袋開封後はPTP包装のまま保存すること

 

ベセラール錠50μg、250μg 
武田テバファーマ 
ペルゴリドメシル酸塩  
服薬直前 
服薬直前に包装より取り出すこと

 

ヘプセラ錠10  
グラクソ・スミスクライン 
アデホビル ピボキシル 
吸湿性があるため専用の容器にて保存し、常時乾燥剤を入れておくこと

 

ヘモクロンカプセル200mg  
武田 
トリベノシド 
吸湿しやすい製剤であるので、アルミ袋開封後は袋の口を2〜3回折りたたんで保管すること
吸湿しやすい製剤であるので、PTPシートからカプセルを取り出さないように注意すること

 

ペルサンチン-Lカプセル150mg  
日本ベーリンガー 
ジピリダモール 
できるだけPTP包装のまま調剤 
吸湿性があるので、服用直前にPTPシートから取り出すよう指導すること。また、できるだけPTP包装のまま調剤を行うこと

 

ベルソムラ錠10mg、15mg、20mg  
MSD 
スボレキサント 
光及び湿気を避けるため、PTPシートのまま保存し、服用直前にPTPシートから取り出すこと

 

マクサルトRPD錠10mg  
エーザイ 
リザトリプタン安息香酸塩  
吸湿性のため服用直前まで外袋を開封しないこと
服用直前まで外袋を開封しないこと

 

ミティキュアダニ舌下錠3,300JAU、10,000JAU 
鳥居 
コナヒョウヒダニ抽出エキス/ヤケヒョウヒダニ抽出エキス
自動分包機には適さない(通常の錠剤に比べて柔らかい)
吸湿性を有するため、使用直前に乾いた指でブリスターシートから取り出すこと

 

ミニリンメルトOD錠60μg、120μg、240μg  
協和発酵キリン 
デスモプレシン酢酸塩水和物  
開封したとき水分と光に不安定なため、使用直前にブリスターシートから取り出すこと

 

メキニスト錠0.5mg、2mg  
ノバルティスファーマ 
トラメチニブ ジメチルスルホキシド付加物 
光及び湿気を避けるため乾燥剤を同封した元の容器で保管すること

 

メサフィリン配合散、錠  
エーザイ 
プロパンテリン臭化物/銅クロロフィリンナトリウム/ケイ酸マグネシウム  
光により退色、湿気により退色及びプロパンテリン臭化物の含量が低下することがあるため、配合錠PTP包装のアルミ袋開封後は、光を遮り湿気を避けて保存すること
PTPシート・分包から取り出して調剤しないこと

 

メチコバール細粒0.1% 
エーザイ 
メコバラミン 
分包から取り出して調剤しない 
細粒は分包から取り出して調剤しないこと(光により含量が低下する)

 

メトリジンD錠2mg  
大正富山 
ミドドリン塩酸塩  
高温多湿を避け、服用時にPTPシートから取り出すよう指導すること

 

メロキシカム速崩錠5mg、10mg「日本臓器」
日本臓器 
メロキシカム  
吸湿性であり、PTPから取り出したらすぐに服用するよう指導すること
品質保証上、防湿包装にしているので、アルミ袋開封後の保管及び投薬調剤の場合は、吸湿に注意すること

 

ユーエフティE配合顆粒T100、T150、T200  
大鵬 
テガフール/ウラシル 
原則としてヒートシール包装のまま調剤すること。ヒートシール包装を開封して調剤すると、2種類(テガフールとウラシル)の顆粒が不均一となり、配合比率が変化することがあるので注意すること

 

ラジレス錠150mg  
オーファンパシフィック 
アリスキレンフマル酸塩 
吸湿性が高いため、アルミピロー開封後は湿気を避けて保存すること
PTPシートから取り出して調剤しないこと(服用時にPTPから取り出すよう指示すること)

 

リパクレオンカプセル150mg、顆粒300mg分包 
マイランEPD 
パンクレリパーゼ  
吸湿により酵素活性が低下するため、服用直前まで顆粒はアルミ分包カプセルはPTPシートから取り出さないこと

 

リマプロストアルファデクス錠5μg「F」 
富士製薬 
リマプロストアルファデクス 
PTP包装のまま保存  
吸湿性を有するため、アルミピロー開封後は湿気を避けてPTP包装のまま保存すること[本剤はアルミピロー及び防湿性のPTPを使用することにより品質保持をはかっている]

 

リムパーザ錠100mg、150mg  
アストラゼネカ オラパリブ 
PTP包装のまま保存 
防湿のためPTP包装のまま保存すること

 

リンゼス錠0.25mg  
アステラス 
リナクロチド 
錠剤は防湿及び乾燥機能を有するアルミ包装により品質保持をはかっている。服用直前に錠剤を取り出すこととし、無包装状態、あるいは別容器に移しての保存はしないこと

 

レグナイト錠300mg 
アステラス 
ガバペンチン エナカルビル 
本品の品質は熱・湿気の影響を受けるので、高温での保存を避け、涼しい場所で保存すること。また、内袋開封後は乾燥剤が封入された専用の保管袋に入れ、高温・湿気を避け、涼しい場所で保存すること
内袋開封後は乾燥剤が封入された専用の保管袋で高温・湿気を避けて保存し、なるべく速やかに使用すること
PTP 包装から取り出し無包装状態で高温・多湿下の条件に放置すると、品質の低下が認められるため、分包しないこと

 

レボカルニチン塩化物錠100mg、300mg「YD」 
陽進堂 
レボカルニチン塩化物  
吸湿性が強いので、SP包装開封後は速やかに使用すること
主成分は潮解性を有するので、服用直前にSP包装(アルミシート)から錠剤を取り出すこと

 

レンビマカプセル4mg、10mg  
エーザイ 
レンバチニブメシル酸塩  
湿気に不安定なため、服用直前にPTPシートから取り出すよう指導すること


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【厚生労働省告示第97号】14日処方制限のかかっている新医薬品

おっす!オラ塩だよ!

アレルギー体質なのに日焼けしすぎて免疫落ちて皮膚がボロボロだよ!

 

「日焼けするほど遊んできたの?」

 

HAHAHA!もちろん通勤の時の日やけさ!HAHAHA!

 

こればっかりは塩ではなんとかならないからステロイドを塗っておこうね。
プロトピック塗って通勤したらえらいことになるんだろうな。

 

患者さんに説明するために実際にやってみるという選択肢、大いにアリだと思います!

 

でもチキンな塩はやめておきます!!すいません!

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さて今日は投薬期間に上限が設けられている医薬品の一覧を作ってみたよ!


このブログを見に来ている人は知らない人はいないかもしれないけど、新しい医薬品は1年間は14日間しか処方できないように制限する法律があるんだ!

 

堅いこと言うと、厚生労働省告示第97号(2008年3月19日付)に基づき、薬価収載後1年を経過する月の末日までっていう明確な期間が設けられているよ!

 

新しい医薬品だからちゃんとこまめに病院に来て,その薬を使っていてどうかっていうところを医師や薬剤師と相談するって意味では凄く正しい法律だと思うよね。


でも患者側からしたらこまめに病院にくるのも面倒だし、医療従事者側としてはいちいち薬によって14日制限かどうかを意識して薬の登録や処方をしないといけないからな

かなか面倒だ、っていう意見も聞こえてくるね。

 

そういう意見はすごくよくわかるけど新しい薬を使っていて何か起こったらだれもがハッピーにならないからやっぱりこの法律は正しいと思うな。

 

それじゃ一覧だよ~~

 

 

目次
・2018年9月1日から投薬期間制限が解除される医薬品
・2018年12月から投薬期間制限が解除される医薬品
・2019年4月から投薬期間制限が解除される医薬品
・2019年5月から投薬期間制限が解除される医薬品
・2019年6月から投薬期間制限が解除される医薬品
・新医薬品だけど投薬期間制限が設けられていない医薬品

 

 

2018年9月1日から投薬期間制限が解除される医薬品

・アメナリーフ錠200mg     
一般名:アメナメビル   
会社:マルホ  
薬効:抗ヘルペスウイルス剤

 

・オルミエント錠2mg、同錠4mg 
一般名:バリシチニブ     
会社:リリー   
薬効:ヤヌスキナーゼ(JAK)阻害剤

 

・ビプレッソ徐放錠50mg、同徐放錠150mg 
一般名:クエチアピンフマル酸塩
会社:共和薬品
薬効:双極性障害のうつ症状治療薬

 

2018年12月から投薬期間制限が解除される医薬品

・イブランスカプセル25mg、同カプセル125mg
一般名:11月22日
パルボシクリブ
会社:ファイザー
薬効:抗悪性腫瘍剤(CDK 4/6阻害剤)

 

・マヴィレット配合錠
一般名:グレカプレビル水和物、ピブレンタスビル
会社:アッヴィ
薬効:抗ウイルス化学療法剤

 

・ルパフィン錠10mg
一般名:ルパタジンフマル酸塩
会社:田辺三菱
薬効:アレルギー性疾患治療剤

 

・エイフスチラ静注用250、同静注用500、同静注用1000、同静注用1500、同静注用2000、同静注用2500、同静注用3000
一般名:ロノクトコグ アルファ(遺伝子組換え)
会社:CSLベーリング
薬効:遺伝子組換え単鎖血液凝固第VIII因子製剤

 

・ベンリスタ皮下注200mgオートインジェクター、同皮下注200mgシリンジ
一般名:ベリムマブ(遺伝子組換え)
会社:GSK
薬効:完全ヒト型抗BLyS モノクローナル抗体製剤

 

・レクタブル2mg注腸フォーム14回
一般名:ブデソニド
会社:EAファーマ、キッセイ
薬効:潰瘍性大腸炎治療剤

 

2019年4月から投薬期間制限が解除される医薬品

 

・ゾフルーザ錠10mg、同錠20mg
一般名:バロキサビル マルボキシル
会社:塩野義
薬効: 抗インフルエンザウイルス剤

 

2019年5月から投薬期間制限が解除される医薬品

 

・グーフィス錠5mg
一般名:エロビキシバット水和物
会社:EAファーマ、持田
薬効:胆汁酸トランスポーター阻害剤

 

・サチュロ錠100mg
一般名:ベダキリンフマル酸塩
会社:ヤンセン
薬効: 抗インフルエンザウイルス剤

 

・シダキュアスギ花粉舌下錠2,000JAU、同スギ花粉舌下錠5,000JAU
一般名:スギ花粉エキス原末
会社:鳥居
薬効: 抗インフルエンザウイルス剤

 

・リムパーザ錠100mg、同錠150mg
一般名:オラパリブ
会社:アストラゼネカ
薬効: 抗インフルエンザウイルス剤

 

・レキサルティ錠1mg、同錠2mg
一般名:ブレクスピプラゾール
会社:大塚製薬
薬効: 抗インフルエンザウイルス剤

 

・アレサガテープ4mg、同テープ8mg
一般名:エメダスチンフマル酸塩
会社:久光
薬効: 抗インフルエンザウイルス剤

 

2019年6月から投薬期間制限が解除される医薬品

・アジレクト錠0.5mg、同錠1mg
一般名:ラサギリンメシル酸塩
会社:武田
薬効: 抗インフルエンザウイルス剤

 

・オルケディア錠1mg、同錠2mg
一般名:エボカルセト
会社:協和発酵キリン
薬効: 抗インフルエンザウイルス剤

 

・ガラフォルドカプセル123mg
一般名:ミガーラスタット塩酸塩
会社:Amicus
薬効: 抗インフルエンザウイルス剤

 

・シベクトロ錠200mg
一般名:テジゾリドリン酸エステル
会社:MSD
薬効: 抗インフルエンザウイルス剤

 

・ネイリンカプセル100mg
一般名:ホスラブコナゾール L-リシンエタノール付加物
会社:佐藤製薬
薬効: 抗インフルエンザウイルス剤

 

・パルモディア錠0.1mg
一般名:ペマフィブラート
会社:興和創薬
薬効: 興和創薬

 

・プレバイミス錠240mg
一般名:レテルモビル
会社:MSD
薬効: 興和創薬

 

・ヘムライブラ皮下注30mg、同皮下注60mg、
同皮下注90mg、同皮下注105mg、同皮下注150mg
一般名:エミシズマブ(遺伝子組換え)
会社:中外
薬効: 興和創薬

 

・ラパリムスゲル0.2%
一般名:シロリムス
会社:ノーベル
薬効: 興和創薬

 

新医薬品だけど投薬期間制限が設けられていない医薬品

・カナリア配合錠 (第一三共) 薬価収載日:2017年8月30日
・アラグリオ顆粒剤分包1.5g(中外) 薬価収載日:2017年11月22日
・レバチオODフィルム20mg、同懸濁用900mg(ファイザー) 薬価収載日:2017年11月22日
・アトーゼット配合錠LD、HD(バイエル) 薬価収載日:2018年4月18日
・ネキシウム懸濁用顆粒分包10mg、同懸濁用顆粒分包20mg(第一三共) 薬価収載日:2018年4月18日
・アイセントレス錠600mg(MSD) 薬価収載日:2018年5月22日
・スージャヌ配合錠(アステラス) 薬価収載日:2018年5月22日

 


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【アスピリン喘息】使って良い薬と使っちゃだめな薬。

ちわちわ!塩だよ!

 

今日は数分遅刻してこっそりサイレント出勤してきたくそ社員だお^q^

ちなみにこれは予約投稿だから仕事中にやっているわけではないお^ω^


最近よく王将行ってすげぇ塩分とってくるよ。チャーハン餃子カラアゲで塩分すげぇとったとおもいきやわかめスープまでつけてくれて何グラムとったのやら。

 

太く短く生きているかんじ!

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今日のテーマはアスピリン喘息の患者に禁忌じゃない解熱鎮痛消炎剤はあるのか??だよ!

 

なかなか臨床で

 

「わたしアスピリン喘息なんですぅ」

 

って言ってくれる患者さんいるよね!


言ってくれるとすげぇ助かるけど、やっぱ患者さんは医療畑の人じゃないからそれが本当にアスピリン喘息なのか評価に迷うよね!

 

アスピリンアレルギーだったり、ただの喘息だったり。
まぁそれらだったとしてもNSAIDsは控えた方が良いから結局その自己申告が超大事になってくるんだけどね。


じゃおさらいから

 

アスピリン喘息ってのはさ、COX1阻害作用をもつアスピリンとかの解熱鎮痛剤を服用することで、強い気道症状を起こす症状なんだよ。
ここでポイントなのは非アレルギー症状って所ね。卵食べて肌が荒れるのとは訳がちがうのよ。

 

反応の原因としてはCOX1が阻害されてプロスタグランジンE2が減少してロイコトリエンがたくさん出てきて過敏症が発現するって言われているよ。


でもこういうケミカルメディエーターは凄い種類がたくさんあるし、機序もいろんな経路があるからよくわかっていないんだよね。

 

それでまたここでポイントはCOX11阻害作用により起こるって所。


COX1阻害作用の強いNSAIDsほどアスピリン喘息を起こしやすくて、誘発する症状は強くなっちゃうわけ。

 

だからアスピリン喘息の人に使う痛み止めを考えるポイントとしてはCOX1阻害作用の順列も考慮に入れた方が良いかもね。

 

でもね、アスピリン喘息の誘発する閾値は常用量の1/5程度以下と言われているから少量でも十分な注意が必要みたいだよ。怖いよね。


後、これって内服だけ気をつけていればいいかっていうと相でもなくて、注射、坐薬、内服、貼付、塗布の順番で症状が強く起こるみたいだよ。
しかも点眼薬も原因になりえるんだって。

 

目薬さして喘息になるってちょっとイメージ付きにくいよね。

 


じゃあここから本題

アスピリン喘息の人には何を使えばいいの?


難しいよね。いまやほとんどのNSAIDsの添付文書にはアスピリン喘息には禁忌って書いているし、COXとは関係ないチアラミド(ソランタール)もアスピリン喘息に禁忌って文言が1994年に追加されたんだよね

 

ほんとKinKi(禁忌) Kidsだよね。
文字に起こすと災害レベルの寒さだね。

 


ちなみに昔からアスピリン喘息はAIAって言われてきたけど最近は国際的にはAERDって言われているみたいだよ。
AIA:aspirin-intolerant asthma
AERD:aspirin-exacerbated respiratory disease

 

名前なんてどうでもいいけどAERDって知っておけば、どや顔できるかもね

 


ちょっと脱線したけね。

 

次からはアスピリン喘息の発作を起こす誘発物質例だよ


NSAIDs編
A 発作を起こす作用が強い薬
アスピリン、インドメタシン、ピロシキカム、フェノプロフェン、イブプロフェン、ナプロキセン、ジクロフェナク、メフェナム酸、スルピリン

 

B 発作を起こす作用が弱い薬
アセトアミノフェン、サリチル酸ナトリウム

 

C 発作を起こすと思うけどよくわかってないもの
サリチル酸アミド、メピリゾール、ペリンキサール、塩酸チノリジン

 

D 発作誘発作用のないもの
塩酸チアラミド、塩酸ベンジダミン、エモルファゾン

 


食品や添加物編
A 発作を起こすだろう物質
タートラジン(食用黄色4号)、安息香酸Na、パラオキシ安息香酸エステル類(パラベン)

 

B 発作を起こすかもしれないモノ
ベンジルアルコール、タール系アゾ色素、アマランス、ニューコクシン

 


その他編
コハク酸エステル型副腎皮質ステロイド、コハク酸エステル化合物、香水、化粧、防虫剤、防かび剤、イチゴ、トマト、キュウリ、ブドウ、柑橘類など

 


コハク酸系のモノとイチゴトマトなどを並列で書くのは抵抗があるけど、自然界のサリチル酸化合物類も起こす可能性があるらしいからその可能性の評価が出来ない以上並列かなって思ったよ。

さて、こっからみんなが知りたいアスピリン喘息に使用できる解熱鎮痛消炎剤だよ
でもね、塩もアスピリン喘息に使用できるって言い切ると喘息が起きた患者さんに訴えられちゃう可能性があるから添付文書にアスピリン喘息の記載が禁忌に無い薬剤を並べてみたよ。


ペンタゾシン(ソセゴン、ペルタゾン)
シメトリド(キョーリンAP2配合顆粒)
無水カフェイン(キョーリンAP2配合顆粒)
トラマドール(トラマール、ワントラム)
ワクシニアウイルス接種家兎症皮膚抽出液(ノイロトロピン)
ブプレノルフィン(ノルスパンテープ)
ブプレノルフィン塩酸塩(レペタン坐剤)

 

以上の薬が禁忌に指定されていないよ。
いつも思うけどノイロトロピンの一般名やばいよね。意味がわからん。


後、最後にガイドラインを確認しておこうね


喘息予防・管理ガイドライン2018では「アセトアミノフェンは安全とされていたがアメリカにおいて1000~1500mg/回負荷で34%が呼吸機能低下を示した報告があり、欧米でも500mg/回が推奨され日本人は300mg/回以下にすべきである。漢方薬の葛根湯や地竜が安全である。選択的COX2阻害薬のセレコキシブは倍量投与でもAERDで発作が起きないことが確認されているが重症かつ不安定例でまれに増悪しうる」

 

ちなみに重篤副作用疾患別マニュアルでは以下の様になっていたよ


「疼痛時は塩基性鎮痛薬(例えばソランタール)やペンタゾシンは比較的安全に使用できます。発熱時には氷冷以外に安全な方法はありません」

 

ということでアスピリン喘息ってわかっている患者さんには以下の様に対応するのが良いのかなって思うよ


① アスピリン喘息に使用禁忌と添付文書に書かれていない薬剤を使用する
② 上記投与量に従ったアセトアミノフェンを使用する
③ 選択性の高いCOX2阻害薬を使用する
④ 漢方を使う

 

でもここで注意したいのは、もともと喘息の人。


アスピリン喘息発作なのか普通の喘息発作なのか見分けも付かないし、そもそも喘息の人には上記薬剤は発作を起こすことがあるからその見極めを個々のケースでしていく必要があるよね。

 

なんだか今日は真面目だったね。
じゃね。

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【SGLT2】カナグル(カナグリフロジン)を飲むと足の切断リスクがあがる?飲むのやめるべき?

おっす!オラ塩だよ!

 

今日も元気に出勤だぁ!楽しいなぁ!いっぱい仕事できるぞぉおお!^q^

 

うえええい!

 

なんてね!仕事休みたいよ!家で子供が待っているよ!

 

でも土曜日の朝の通勤は道が空いてて通勤バイクを軽快に走らせてるときに

 

(土曜日は出勤面倒だけど道が空いててそれがメリットかなぁ)

 

なんて考えながら走っていたよ!

 

いやいやいや!土曜日が仕事じゃなければそもそもそんなメリット関係ねぇから!!


はい!おっぱっぴー!

 

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っていう超アホな導入から入ったけど、今日は超真面目な話だよ

 

カナグル(カナグリフロジン)に添付文書の改訂が行われたよ!って話。

 

カナグルってどんな薬??

 

カナグルって薬はSGLT2阻害薬っていう薬の分類に入るくすりだよ。


SGLT2阻害薬は近位尿細管っていうおしっこを濾過する場所でグルコースを体の中に再吸収することを抑制して、おしっこから排泄される糖の排泄を増加させて高血糖を改善させるタイプの比較的新しい経口血糖降下薬だよ。

 

ちなみに日本では現在こういうタイプの薬が6種類発売されているんだ。

 

カナグルを飲んでいると足の切断のリスクがあがる!?

今回添付文書に追加された文言は以下の文章だよ

 

海外で行われた脳・心血管疾患の既往又は高いリスクを有する,
血糖コントロール不良な2型糖尿病患者を対象とした大規模臨床試験において,カナグリフロジンとして100又は300mgを1日1回投与された患者では,プラセボを投与された患者よりも,下肢切断の発現頻度が有意に高かった(ハザード比:1.97,95%信頼区間1.41-2.75)との報告がある 1) .(本剤の承認用法・用量は100mg/日である.)

 

カナグルを100mgもしくは300mgを飲んでいる人は足の切断する人がのんでいない人よりも1.97倍多かったよ、って事だね。

 

これだけ聞くとやばいよね!

 

「カナグル飲んでいたら飲んでいない人よりも2倍近く足切断してるの!?」
「糖尿病の進行を抑えるために飲んでいるのに、足の切断リスクが高くなるってどういうこと!?」
「じゃあ他のSGLT2をのんでいる人は足の切断リスクはあがるの?挙がらないの!?」

 

こんな感じで疑問が沸きに沸いてくるよね、私も最初この話を聞いたときにはそう思ったよ。

 

そして結局

 

「カナグルは飲まない方が良いの?飲んだ方が良いの!?どっちなんだい!」

ってなるよね。

 

今日はそんな疑問に塩ながら答えていくよ。

 

カナグルを飲むと足の切断リスクがあがる?その根拠は?

やっぱりこういう問題に当たるときはどこの誰がいつ、どういう経緯どんな目的でこんなこと言っているの?っていうところから考えるべきだよね


そういうのまとめてみたよ


誰が:米国食品医薬品局(FDA)と欧州医薬品庁(EMA)
いつ:2017年5月18日ごろ
どんな目的で:SGLT2阻害薬の安全性を確認するために試験をしたよ
経緯:二つの試験が有って、以下の試験結果でわかったよ。

 

・CANVAS(Canagliflozin Cardiovascular Assessment Study)試験(カナグリフロジンの心血管系への影響を検討)
・CANVAS-R試験(カナグリフロジンの腎への影響を検討)

 

で、その論文は以下から読めるよ。英語だから苦手な人はgoogle先生に聞きながら読もうね。

 

Canagliflozin and Cardiovascular and Renal Events in Type 2 Diabetes

Neal, B., et al.:N Engl J Med. 2017; 377 (7):644-657

https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1611925

 

かいつまんで要約しちゃうと、この論文は以下の概要のことを言っているよ


「1000人年あたりの切断発生率はプラセボ群で2.8、カナグリフロジン群で5.9、ハザード比2.12(95%CI 1.34-3.38)、NNH(Number Needed to Harm)323」

 

それで、FDAがどういう事を言っているかというと

 

「SGLT2阻害薬使用の際には、下肢切断・足潰瘍の既往、末梢動脈疾患(PAD)、神経障害の有無を確認し、足病変ハイリスク患者のスクリーニングを行い、SGLT2阻害薬投与中の患者に下肢感染の徴候や足潰瘍を認めた際は投薬を中止すべき」

 

なんて言っちゃってるんだよね。


これなかなかセンセーショナルだよね。


メーカーさん涙目だよね。残酷な世界だよ薬の世界ってのは。

 

ちなみに日本の添付文書だと「使用上の注意」ってところで指摘があるから絶対にこのリスクがある人に薬を使うべきではない(禁忌)とかにはなっていないよ。


だから使って良いかと言われると難しいけど、添付文書は裁判とかでの法律上根拠になる文書だからどこにかいてあるのかっていうのはかなり大事なポイントだよね。

 

どんな人がカナグルを飲んでいたら気をつけなきゃいけないの?

カナグルを飲んでいて次の症状が合った人だよ

 

・下肢の感染(足にばい菌が住み着いちゃって悪さをしている)
・壊疽(足が何らかの理由で腐っちゃった)
・糖尿病足潰瘍(糖尿病のせいで足の炎症がひどくてえぐれちゃっている感じ)
・虚血(血がうまく巡っていない状態)

 

あと、次の患者さんがカナグルを飲んでいたら切断のリスクがあがるよ

 

・下肢切断の既往
・下肢末梢動脈疾患
・神経障害を有する患者で

 

ちなみにどこが切断する可能性が高くなるかっていうと論文の抜粋だけど足趾や中足部が99例、下腿または大腿が41例だったみたい

 

じゃあ結局カナグルを辞めるか、他のSGLT2阻害薬に変えるべきなの?

これは、通り一辺倒の回答だけど、自分がお世話になっている医師や薬剤師に相談しようね。


なんでかっていうと勝手に辞めちゃうとカナグルを飲んでいるメリットも失っちゃうし、本当に自分が下肢の切断のハイリスク患者なのかどうかもわからないから。


それにお医者さんや薬剤師は患者さんが薬を飲んでいる状態だと思っているから勝手にやめちゃうと「薬を飲んでいるのになんでこんなに血糖値が高いのかなぁ、薬足りないのかぁ」とか考えちゃうかもしれないからちゃんと伝えることは凄く大事だよ。

 

あとね、論文でこういうデータがでたからってこれが全てじゃないよ。

 

例えばSGLT2阻害薬による下肢切断増加の機序はまだ不明らしいし、関連としては皮膚障害とか脱水による血栓、塞栓症など推測されているけどあくまで推測の域をでないからもっと特定の人がハイリスクなだけかもしれないし、実は本当はカナグル関係ないのかもしれない。

 

加えて、 さっきはアメリカのFDAが勧告してたって書いたけど欧州医薬品庁(EMA)ではカナグル(カナグリフロジン)のみの話ではなくSGLT2阻害薬全体について同様で起こりえるから、全てのSGLT2阻害薬において、下肢切断リスク上昇の可能性があるとの警告を添付文章に追記するよう勧告しているみたいだよ。

 

だから他の薬に切り替えれば良いってものじゃない可能性がある。

 

一番大事な事はいまカナグルや他のSGLT2阻害薬を飲んでいる人はまずお医者さんの前で靴を抜いて、足を見てもらいながら薬を一緒に考えていくことだと思うよ。


何事も今の状態が一番大事だから、しっかり確認しながら使う分にはこういうリスクもコントロール出来るからね。

 

じゃあ今日はこれでおしまい。
ばいばい。

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テジゾリド(シベクトロ)のすべて

ちわ!塩だよぅ!

 

つまらんありがちなタイトルつけてみたけど全然すべてじゃないよ!

 

塩まいておけばMRSAもぶっ殺せる!

VREもCREも塩で撃退だ!

塩って最強なんだぜ!

 

はい嘘です

 

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実は最近新しいMRSAの薬が出たんだよ。

MRSA?なにそれおいしいのってひとのために簡単にいうと。

 

強い菌だ!以上

 

え?足りない?

 

もうちょっというと

 

メチシリン耐性黄色ブドウ球菌

 

だわ!

 

急にわからんくなったな!勘弁してくれ!

 

 

まぁこういう強い菌がさ、最近世界中でいろんな薬が効かなくなってきてさ、町の中でも流行ってさ、人が死んでるんだわ。

 

昔から抗生剤とばい菌はずっと戦ってきたんだけど、本当にばい菌は抗生剤の味を覚えるのが早くて薬が効かなくなるんだわ。

 

AMR行きまーす!なんて厚生労働省も頑張っているんだけどね

 

そこでさ、日本でもいろんな金が出てきて困っているんだわ

 

あ、菌の打ち間違いね。金が出てきたらうれしいわ

 

日本ではさ

バンコマイシン、テイコプラニン、アルベカシン、リネゾリド、ダプトマイシンとかつかわれているけどさ、臨床上いろいろ使いにくかったりするんだわ。みんな注射だし副作用も多いしさ。

 

ほんで採血して血の中の濃度もみないといけないしさ。めんどくせぇんだわ。

 

そこでテジゾリドとかいう薬が発売されてさ

これがよく効くんだわ。とはまだわからないけどさ

 

なんでも1日1回飲むだけでいいし腎機能も低下していても使えるし血小板減少も少ないらしいよ。

 

あれ?血小板減少は他と変わらないってアメリカでデータがでたって?

 

まぁまずはお互いを知り合ってからのお付き合いよね。出会いってそういうものだよね。

 

とりあえずどんどんつかってこいつのことが分かってきたころにはまた耐性菌出てきてるのよね。よーやるわ。ばい菌さんもさ。

 

ばいばいきーん

向精神薬の横流し事件!その真相は?どうしてこんなことするの?

こんにちは!塩だよ!
なんだか暑さも落ち着いたと思いきやまた熱くなってきたよね。
塩はいつも21時くらいに帰るんだけど全然暑さがおさまっていないもんね。

 

しかも家に帰れば家の床がまだ暑くなっているからエアコンをいれても床が暑くてなかなか横になれないっていう...


はやく夏おわれぇぇぇい!

 

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っていうことで全然関係ないけど今日は薬がらみの犯罪についてだよ!


薬っていうと我々医療従事者は医療用医薬品とかを想像するけど、一般の人は犯罪と結びついて考えやすいみたいだね。

 

今回の事件はそんな良くないイメージを更に悪くしてしまうような事件だよ。。

 

向精神薬を横流し!


以下、日本経済新聞の切り抜きだよ

 

向精神薬を横流ししたとして、近畿厚生局麻薬取締部は2日までに、兵庫県内で薬局2店舗を経営する薬剤師、守田幹容疑者(54)を麻薬取締法違反(営利目的譲り渡し)の疑いで逮捕した。


 麻薬取締部と兵庫県警は、守田容疑者から薬を受け取っていた中国籍の張浩浩容疑者(34)=千葉県松戸市=を医薬品医療機器法違反(販売目的貯蔵)の疑いで逮捕している。守田容疑者が最近数年間で張容疑者らに向精神薬10万錠以上を横流ししたとみて調べる。


逮捕容疑は7月上旬、医師の処方箋を持たない張容疑者に向精神薬約500錠を売った疑い。認否を明らかにしていない。


麻薬取締部は、守田容疑者が大量の向精神薬を仕入れているとの情報を入手。2月に薬局を立ち入り検査し、転売先などを調べていた。〔共同〕

 

 

薬剤師の風上にもおけない!


っていう風に思うけど、こういう事件は薬剤師とかの医療従事者が起こすことが多いよね。


所詮は人間だから色んな人がいるってことなんだけど、54歳まで経営者をやってきて薬局を2店舗も経営するような人がこんな事で捕まるなんて悲しいよね。

 

なんだかここまで薬局を発展させてきたのもそういう人には言えない事に手を出して利益を伸ばしてきたんじゃないの?って思われてしまってもしょうがないよね。

 

ちなみに横流しって儲かるの?

 

はい、みなさん、横流しはダメですよ。


ダメなことを前提にお話しすると、儲けようと思えばもちろん儲けることは可能だよ。

 

薬の通販サイトとか、ドラッグストアでの薬の値段を見ればどれだけ儲かるかわかるとおもうけど、薬って凄く高いよね。しかもあれは公的な場で売られている適正な価格だよ。


もちろん原価率っていうものは有るけれど、横流しって事で値段もつり上げることが出来るだろうし、言い値で売れるよね。

 

今回は10万錠って言うから驚きだよね。一箱1000錠だとしても100箱になるよ。
仮にすごく少なく見積もって1錠100円が利益としたら1000万円は儲けているよね。

 

100円っていうのは納入価になるとしたら、その数倍から数十倍は儲けていると思う。
人間甘い蜜を吸ってしまったらそれを繰り返すよね。この人も途中で辞められなくなったんじゃないかな。

 

やっぱり薬局を2店舗も経営するような利益はこの闇取引で稼げそうだよね。

 

なんで向精神薬を横流ししたの?

 

事件の真相は不明だけど、向精神薬には区分というものがあり、第一種から第三種向精神薬まであるんだよ。


もちろん第三種から第一種になるにつれて中毒になりやすかったり効果が強かったりして注意が必要になってくるんだけど、さらに第2種以上は帳簿に数を書いて確認しなきゃ行けない義務もあるし、処方できる日数に制限があるんだよね。

 

だから医者に処方してもらうと自分の思うより少ししか処方してもらえなかったりしてなかなかたくさん手に入れることは難しいんだ。


あと向精神薬はその催眠作用を利用して犯罪とかに使われる事も残念ながらあるから、そう言う意味でも処方する側(薬局も含めて)はかなり注意して患者さんに渡しているんだよ。

 

例えばロヒプノールっていう薬なんかは犯罪に使われすぎてアメリカに持ち込むことが禁止になっているんだ。


もちろん特別な申請を出せば何とかなるかもしれないけど、それだけ注意が必要なほどに悪用されているって事。

 

この薬は悪用されすぎて、中身が真っ青に改良されたんだ。


例えば飲み物に混ぜて人にのませようとしても飲み物が真っ青になるからすぐわかるし、粉末にしても青いからそれが何の薬かわかりやすいよね。

 

それくらい注意されている薬もあるくらいなんだけど、こうしてそれだけに欲している人も多いんだよね。


今回横流しされた量をみると悪用目的な気がするよね。警察には是非この売られた薬がどこに使われているのかを突き止めて欲しいなぁ~。


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